東京モーターショー雑感

週末、会社の人にチケットを貰って東京モーターショーに行ってきました。

会期最初の日曜日、夕方からはマリンスタジアム日本シリーズもあるということで、めっちゃ混んでるのではないかと正直不安だったのですが、会場入りしたのが10:45amだったということもあるのか、意外に空いていました。

バイクは実際またがってみることができるときいてはいましたが、超小心者の私が、人垣の中にわって入れる勇気があるわけもなく(ディズニーランドでミッキーマウスと写真をとることすらできたことがありません)、手をふれることもかなわないだろうと思っていったのですがとんでもなく、別に子供を引き摺り下ろして乗らなくても乗りたいものには自由に乗れるかんじでした。休憩スペースもかなり空いていて、疲れたらすぐ座れましたし。

JR海浜幕張駅に一番近いゲートが、二輪の展示スペースのある北ゲートだったのですが、問題なくゆったりと見て回れました。

  • HONDA

証券界における野村證券のような展示にひたすら感心。

他証券会社が、自社の名前やサービスを売るための新聞広告を出しているのに比べて、野村はイメージ広告ではもはや自社の名前を売ろうとしてないんですよ。証券といえば野村、なのはあたりまえで、日本の証券市場をどうするか、直接金融を根付かせるためにどうするか、金融教育をどうするか、自腹をきって色々な試みをするとともに、そういう方向の広告をうってるんですけど、そういうとこがHONDAの展示と通ずるものがあるような。

訪れる人が実際に手を触れて、またがってみることのできるマシンの数は、HONDAのそれがぬきんでて多かったですし、ほかにもバイク雑誌でかなりとりあげられていたエアバッグ付のGOLDWINGとか、あとは教習所に置いてあるのそっくりのライディングシミュレータや、その簡易版?のライディングトレーナーを展示して、日本のバイクメーカーを代表して安全教育にとても力をいれているんだな、と思わされる展示でした。うーむさすがHONDA・・・。カタログの充実っぷりも一番で、見ていて楽しかったです。

ここでは初めてアメリカンにまたがってみたり(Shadow Slasherです)、オフ車にまたがってみたりできてもうとっても嬉しかったです。オフ車は50ccから400ccまで6〜7台乗れるようになっていて、子供たちがひっきりなしに乗ってましたね。アメリカンはひたすらカッコいいですけど、やっぱり乗ると違和感があるなぁ。なんかスキーでめちゃめちゃ後傾になってスピードでまくってとめられなくなったときみたいにマシンに置いていかれそう(苦笑)。

あと、ネイキッドが好きな私ですが、CBR600RRのオレンジは超カッコいいとおもいました。

  • SUZUKI

スマートさを追求したと思われるモデルや、コンパニオンさんのスタイルは野暮・・・疑問符つきでしたが、質実剛健で硬派なモデルはやっぱりカッコよかったです。

バイク雑誌のモーターショー特集で常に巻頭にあった、目玉の直列六気筒のマシン、ストラトスフィアでしたっけ。あれは写真で見るたびに感じたとおり、シートのカラーのせいでシート部分だけがどうしても鮭の切り身に見えてしまい、素人的にはあまりカッコよく見えませんでした。ボルティみたいにもっとダークなブラウンにすればシルバーに合ってカッコいいと思うんだけど、なんであの色にしたんだろう???

あ、あと私が乗りたいな〜と思ってたST250Eタイプのオレンジ色が展示されていて乗れたのは嬉しかったなぁ。手の届く、「ふつーのバイク」の展示が多く、実際乗れる台数がかなり多かったので好感度高かったです。いや、そんなのショールームにいけば乗れるんだから、と思う向きもあるでしょうが、小心者の私には買うこともできないのにバイク屋いってまたがるだけ、とか絶対できないので嬉しかったな。

  • KAWASAKI

あんまりKAWASAKIのマシンに惹かれたことってないんですが、参考出品車のER-6nっていうシルバーと赤のモデルはカッコよかったです。650ccだったと思うんですが、あんまりごちゃごちゃと色んなパーツがついてなくて(ネイキッドが好きな素人なのでこういう表現ですみません)またがってみても大きすぎて手にあまるって感じじゃなくて親しみやすいなぁと思いました。

オトナのHONDA、垢抜けないが質実剛健なSUZUKI、硬派なKAWASAKI、に比べてひたすらクールでスタイリッシュだったYAMAHA。クールすぎてあまりフレンドリーでないというか、なんか近未来っぽいブースで、実際乗れるのが一台もなかった(と思う)のがかなり残念でした。最近YSPの前をよくとおるのでYAMAHA車を見慣れていて感動がなかったのも原因かも。なんにせよYAMAHA車ファンなのでちょっと残念でした。

なんかマシンも近未来っぽいのが多かったですね〜。流線型というのか、海の哺乳類みたいな形の・・・。スペック「全て未定」って書いてあるモデル(次世代V-MAXってヤツかな?)はカッコよかったけど。ああ、あとYSPのディスプレイでも目を奪われたMT-01と、その隣に展示してあったMT-03はやっぱりカッコよかったなぁ。

あああと、XT250Xっていう試作車が出てたんですが、そんなにトリッカーみたいな形のマシン増やしてどーすんの、と思いました。ただでさえリニューアルしたセローとトリッカーの区別がつかなくなってるのに。(私だけ?)

  • 外車

BMWのブースが一番台数も多くて、乗れるのも多くてユーザーフレンドリーだったかな。色々乗ってみましたが、オフロードモデルはさすがに足つきが厳しかったです。Ducatiの400ccのモデルがあったので乗ってみましたがちょっと落ち着かなかった。外車は大きいほうがやっぱりバランスがいいし、見てるだけのほうがいいや。ハーレーは、「自分の家族がこんなものにはまったらお金がいくらあっても足りないだろうな・・・」と思いながら見てました。あと、MOTO GUZZIのマシンがカッコよかった。教習所におっきな赤いマシンが展示してあって、通いはじめてバイクになんの興味もなかった頃の私でもそのカッコよさに息を呑んだ記憶がありますが、バイク好きになってから見てもカッコよかったです。

  • ツーリストトロフィー

Mixiのいくつかのコミュで話題になっていたグランツーリスモのバイク版、ということで、私はゲーム音痴なのでプレイする気はさらさらなかったのですが、見るのは楽しみにしていきました。長蛇の列かとおもいきや10分待ちとかでプレイできてましたね。これならHONDAのブースのシミュレータのほうがずっと人気でした。あんなの教習所にいけば誰でも乗れるのに。マシンや走っている姿の映像がリアルなのは前評判どおりだったのですが、大きいディスプレイに「海外の市街地コース」の映像が流れていて、あれがすごく素敵だなと思いました。彼氏が購入するのを楽しみにしておきます。

  • クルマ

クルマ好きの人と一緒に行ったので、色々解説してもらえてこちらも楽しく見られました。ここでもSUZUKIの、クルマのコンセプトと何が一致しているのかわからない、バレリーナ風衣装のコンパニオンさんに目を奪われました。何も言わずに笑顔で、皇室の人なみにゆったりと「それっぽい」ポーズを替えながらコンセプトカーに寄り添っているのですが、他のブースのコンパニオンさんよりもずっと大変そうだと思いました。

あとは、HONDAの、開発陣が真面目すぎてちょっとおかしい方向にいっちゃったと思われる「ペットと一緒の生活を応援する」コンセプトカーに衝撃を受けました。犬は別にバリアフリーじゃなくてもかまわないとおもうし、ダッシュボードに入れられるのも社内中央のケージに入れられるのも望んでないと思います。というか犬をクルマに乗せるときに助手席の窓から顔を出させるのは、別に外から見たビジュアル重視ではなくそうして外を見せて風にあてておかないと車酔いして吐きまくるからなんですが、開発陣に犬を飼っている人はいなかったのでしょうか。大スクリーンに映し出される映像を見て、見る人たちがみんな「犬がかわいそうだよ・・・」とつぶやいているのも印象的でした。

  • 総括

中庭っぽいところで一日3回くらいバイクのトライアルのデモンストレーションをやっていたらしいのですが時間があわずにトークショーしか見られなかったのが残念でした。総じて思っていたよりもずっとゆったりと見て回れて、見たいと思っていたものは全て見られてとても楽しかったです。クルマの近未来モデルはぜひ実用化してほしいと思うものがいくつかありましたが、バイクについては、今のままでいいよ、そんなに頑張って色々くっつけたり流線型とかにしたりしなくても・・・と思いました。