カミングアウト

してきました。家族に。


四輪を不安なく使いこなせるようになって
自分で地図みて計画たてて独りで知らないところにいって
車庫入れして車庫だしして独りで帰ってこられる
ようになったら
二輪買って乗ります。


と宣言してきました。


家族は固まっていて、
話をきいていた店の板前さんだけが
無邪気に応援してくれました。


伯父と伯母はびっくりしながらも
時間がたったあとは
私の話に納得して、「まあまだ先のことでしょ」と言いながら
帰りのタクシーの中では、もう私が二輪に乗るのは
規定路線として、
いくつか実用的な質問やアドバイスをしてくれましたが
普段は伯父と伯母の言うことにほとんど口を出さない
気弱な母は、私がカミングアウトした瞬間から
じーっと黙っていて
タクシーの中で
「私はまだ認めてないから」
と、怒りにテンション張り詰めた声で言い放ちました。


あんたらがなんといおうと
親は私よ


という主張を久しぶりに感じました。


伯父が少しフォローしてくれたのですが
母は
「でも二輪は死ぬじゃない」
と一言言って、その後は何も言葉を発しませんでした。


すげー怖かった。
その後二人で家に入ったあともそのことには
不自然なほどに触れないうちにお互い就寝。


怖い。怖いんですけど。


タクシーの中で、
「別に周りの友達にそそのかされたわけじゃなくて
ライダーの友達には誰一人相談してなくて
自分で本買ったり雑誌読んだりネットで調べたりして
少しずつ覚えたんだよ。
むしろライダーの友達には
『お前みたいなヤツが運転すると危ないのは勿論
危なっかしいことして
バイクに乗らない人へのバイクのイメージを悪くするから
乗るな』
っていわれるに違いないから言わないよ」
って、母にきこえるように意識しながら伯母に必死に話したんですが。


まあ芋づる式に彼氏のことまでカミングアウトさせられなくて
とりあえずよかった(それが一番の懸念だった)。