07/21(土)HMS貸切@浜名湖

浜名湖合宿一日目。土砂降り。イントラさんはSZさん・SUさん・Tさん・Mさん。
車輌はCB400Super FourのSpec3。
桶川でいつも乗っているものよりも若干レスポンスが悪いような気がしたんだけど気のせいかな。3台しかないSpec3のうちの1台に乗せていただくことができました。有難うございました。


自分が持ってきた課題は、細かい切り返しや直スラで、下半身だけでバイクを倒して上半身が反対側に逃げるフォームの矯正。


午前中はブレーキング練習とオフセットスラロームを通して、加減速のフォーム作りを徹底的にやりました。


どのイントラさんに言われたのも、減速のフォームができていないということ。基本的に加速のフォームを取ったままで、減速のときもその姿勢のまま上半身を動かしているだけといわれてしまいました。だから全然リアに乗れていないし、セルフステアも感じられないのだと。お腹にも力を入れているし、ハンドルを投げ捨てんばかりに腕もいっぱいに伸ばしているし、オーバーアクションといわれてもこれ以上腕伸びないしどーすればいいんだろうとおもいました。


また一方では、ターンの内側に肩から入って加重しているので、肩を入れるのではなく、腰を開くのだと教わりました。バイクの傾きに先行するように、腰を開いてあげることでハンドルをこじらなくても素直にバイクが曲がっていくのだと。ターン内側の膝を引き、ターン外側の膝を少し出すようにして、腰を開くと、自然と肩も回るのだそうです。・・・が。今までずっと、怖がって上半身が外に逃げないようにターンの内側内側に上半身を入れることばかり考えていたので、全然うまくいきません。


「走る・曲がる・止まる」のうち止まり方と曲がり方を一から直されてしまって、一体どうやって走ったらいいのかさっぱり分からず、減速のフォームで腕に頼らないように下半身でバイクを締め付けすぎて既に一日練習した後のように下半身が疲弊し、高温多湿の気候にやられてどんよりした気分で午前中を終えました。


午後は直パイとオフセットスラローム。オフセットはちょっときつめで、ウェットコンディションでバイクを傾けるのもリアブレーキを踏むのも怖くてどんどん大回りになってしまいます。


SUさんにご相談したところ、やはり減速のフォームに難があり、減速Gを体で吸収できずハンドルをおさえつけてしまっているから曲がれないのだそうです。また減速のフォームか。と途方に暮れていると、SUさんが「なにがいけないのかなぁ?」といわんばかりに首をかしげて外周路に連れていってくださって、「これできますか?」とアクセルをがばっとあけて直線で加速したあと、アクセルを戻して両手を離して惰性で走る・・・というのをやってみせてくれました。手を離しても減速のフォームの作り方は同じ、と思って腹筋と下半身でバイクを支える・・・つもりでも両手を離すとバイクがふらついてしまいます。


これをじっと見ていたSUイントラが、「多分腰骨の角度が変わっていないところに問題があるのだとおもう」と指摘してくださいました。腕を伸ばし腹筋に力を入れニーグリップするだけじゃなくて、腰骨の角度をかえなきゃいけない、といわれてそれを意識してみると、減速時に下半身で親の敵のようにバイクを締め付けなくても、体をバイクの真上に保っておけることがわかりました。


おお!と喜んでいると、SUイントラが「後ろに人がいないことを確認して外周ではそれの練習をしてみて、その感覚でオフセットを走ってみて」と。何周か走るとすっかり外周でアクセルをあけて戻して両手離して・・・でまっすぐ走れるようになりました。


一方直スラ。こちらは、アクセルを開けるタイミングが皆早すぎる、とのこと。デモでラインを示してもらった後、後ろから走ってアクセルを開けるタイミングを指示してもらっていると、本当に全然焦らなくていいのだということが分かりました。「遅すぎるんじゃ?」と思うくらいのタイミングで、後輪の向きが変わったのを意識してからあけると、あさっての方向に飛び出すこともありません。


前回の桶川貸切で、スキーの小回りの感覚でステップ加重する、というのをようやく立ち姿勢だけでなく座ったままでもできるようになったので、それと組み合わせてみると、焦ってハンドルをガツンガツン切らなくても、スムーズにパイロンを縫っていけるようになりました。変な方向に飛び出すこともないので途中リアブレーキを踏んでエンストしそうになってふらふらになるなんてこともなく、ある程度のスピードを保ったままいけるし。


これは楽しい。


次に、雨の中コーススラ組と8の字組に分かれました。私は8の字で、さっきオフセットで感じを掴んだ減速のフォームを作ってやってみると、今までとは違う安定感があります。いつも8の字で怖いのは曲がりきる前に失速して倒れることなのですが、路面ウェットだと400の1速でもエンブレがあまり感じられず、速度を残したままするっと回ってくれるので、恐怖心なく積極的にバイクを傾けたり、ブレーキを引きずりながら回ったりすることができました。。


右旋回は、自分で狙って徐々にハンドルを切っていって、曲がりきったところでフルロックまで持っていって、そこからスムーズにアクセルを開けるということができるようになりました。問題は左旋回で、右旋廻ではキレイにテールが見えるのに、左旋廻ではテールが見えず、ハンドルが切れ込んでくるのを抑えてしまって大回りになっているのがよくわかりました。ちゃんと減速のフォームは作っているはずなのになんでハンドルをおさえてしまうんだろう、と悩んでぐるぐる定常円旋廻していると、SUイントラが現れて一緒に8の字を走ってくれました。


アクセルあけはじめのタイミングはいいのだけれど、左旋廻でテールが見えないのは、左に傾いているときに体がバイクの真上にないからだと指摘されました。まだ左のときは体が外に逃げ気味なのだそうです。途中何度もバイクをとめて、自分が右旋回しているときのフォームを作ってみて、それと対照の動きを左でもやればいいのよね、とぶつぶつつぶやきながら。


しかしスキーでも空手でも、得手不得手はあるもので、右側はどの筋肉をどういう風に使ってどういう動きを出すか、というのがイメージできるのですが、左はまるで借り物の足をつけているような感じで、どの筋肉を使うかというイメージすらできないんです。右と同じことを左でもやればいい、というのは口でいうのは簡単ですがなかなか難しい。


常に体をバイクの真上に置いておくことを意識すると、右旋廻はだんだん調子がよくなってきて、どんどん旋廻の中心にむかって体を投げ出せるようになってきたのですが、左はまだ左肩が邪魔する感覚があってなかなかテールが見えません。少しずつハンドルをおさえずに回れるようになり、時々「あ、きたっ!」と思う感触があって素直にハンドルが切れてくれるのですが、それを狙って作り出すことができず。SUイントラが二度目に回ってきてくれたときには随分マシになってきたものの、8の字の右まわりと右定常円は先導と同じラインを描けるのに左旋回は自分のほうが大回りになってしまい、同じところでアクセルがあけられません。


左肩が邪魔する感覚、を訴えると、左旋回のときに右肩より下がっているべき左肩が上がっているから、脇をしめるなり肘を後ろに引くなりして自分の意識しやすい方法で左肩を下げてみるようにとアドバイスされました。脇をしめる、肘が下がる、というのは悪いフォームだという先入観があったので、そのアドバイスは新鮮でした。何周か回ってみているうちに8の字終了。


終始、今までになく高い集中力で8の字の練習ができて、雨の日の8の字も楽しいなと思いました。雨の中イントラさんについてぐるぐる回っているとき、すごい笑顔だったよと他の参加者の方に言われましたが、さもありなん。


そして、外周120本直スラ。ここでは、Tイントラに「減速の姿勢を作るのが遅い」といわれました。同じことを午前中のオフセットでも言われたのですが、オフセットでも指摘されるくらいなのだから直パイはもっと早いタイミングでやらなくてはいけないわけで。SZイントラは併走してくださって「アクセルを開けるタイミングがまだ早い」と声をかけてくださるので、午後イチの直スラの練習をあっと思い出してパイロンとパイロンの真中にラインをイメージして、焦らずアクセルをあけると、「そう!」といわれました。


減速のフォーム作りはもっと早く、アクセルを開けるタイミングはもっと遅く。同時にやるのは体が混乱してしまいますが、前方のパイロンに気をとられずにしっかりステップ加重でバイクを倒して、焦らずにアクセルを開けて起こす、ということをやっていると、焦ってハンドルをガツガツ切るのと比べて疲れなくて、本当にスキーの小回りをしているみたいですごく楽しい。直スラ楽しい、楽しいなーと思いながら何周かしているうちに終わりました。


午前中はどうなることかと思って憂鬱でしたが、午後は減速のフォーム・8の字・直スラでそれぞれすごくラクに走れるようになるアドバイスをもらうことができて、どしゃぶりの雨も忘れるくらい、楽しい!楽しい!と思って終わった一日でした。


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