10/28(日)HMSバラ1@桶川

台風一過の快晴。9月半ばくらいのぽかぽか陽気。車両はCB400の12号車。
イントラはT木さんと和光からいらしたZさん。参加者総勢21名、ちょっと大所帯のバランス1st。


気づいてみればバラ1参加は5ヶ月ぶり。コース半分でジムカーナの大会が開催されていたため、併催HMSクラスも少なく、知った顔のほとんどいない一日。かえって集中して練習できました。


T木さんのバラ1は3回目かな。いつも、道幅半分でのUターンを皆さんができるようになるのが目標です、とおっしゃるように思います。しかし最初に出たときにはT木さんの作る「3つのUターンセクション」の一番最初の一番広いところを最後まで自分だけが通れず、そのセクションを独占して一人でくるくる回っていました。2回目に出たときも千鳥の出口にある道幅いっぱいのUターンがどうしてもとおれませんでした。今日は通れますように!


今日の課題・目標は

・8の字で、フロントブレーキを使うくらいの速度を出す。
・定常円旋回では、車体を立てて低速で回る。
・8の字や定常円旋回で、左旋回時にハンドルをおさえる癖を直すきっかけをつかむ。
一本橋は、まず脱輪しないことを目指す。怖いと思うとすぐにアクセルを全閉してしまう癖があるので、常に駆動を掛け続けることを意識。


T木さんのバラ1でよくあるパターンで、朝はクラッチのつながるところを探り、次にクラッチのみでの発進の練習から始まりました。教習所時代はアクセルを回すのが怖くて発進はクラッチのみが当たり前だったのですが今やってみると結構できないものです。「つながる場所がわかってきたらそこまでをすばやく」といわれ、今までのバラ1ではとてもそこまで余裕がなく、完全に切った状態からじわじわと離していたのですが、今日は「つながりそうな付近までは大胆にクラッチを離し、そこからじわっと探る」くらいまではできるようになりました。結局探ってることにはかわりなく、それではその後の低速走行で、必要なときに必要な量つなぐことができないのですが、まあ前回よりは進歩が見られました。

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■定常円旋回
そして定常円旋回。右も左も、ある程度スピードが出てくればそこそこ傾けて小さい半径で回れるのですが、バイクを立てて、アイドリングでリアブレーキを使いながらゆっくり回ろうと思っても、いつのまにかどんどんバイクが傾いていってしまい、仕方ないのでアクセルを開けてその傾きを維持したまま速い速度で旋回を続けることになってしまいます。しかし今日は何度目かの正直で、なんとしてでもバイクを立てて低速で回る練習をするぞと決意していたので負けません。


だんだんバイクが傾いてきて足が出そうになったらアクセルを開けてバイクをいったん起こし、車体がおきたところでまた徐々に低速に戻してやりなおし。やっているうちになんとかアイドリングでリアブレーキを使いながら、バンクに頼らずに回れるようになってきました。よし、少し成長。これでさらに半クラッチつかって速度を落とし、バンクもさせる、危うくなったらクラッチを適量つないで立て直すってところまでいけるといいんですけど。


で、速度をあげての定常円旋回では、リーンウィズで思い切って円の中心に体を投げ出して(多分これでちょうどリーンウィズくらいのはず)回ってみたり、リーンアウトでもっとバイクを倒してみたり。低速でバランスを取りながら回る練習をした後なので、いつもよりも安心感を持って、きちんと自分のバイクのテールを見て回ることができました。


途中、欲張って傾けたわりに速度が足りなくてヒヤリとした瞬間、足をつかずにアクセルで立て直そうとしたら回転半径が大きくなってしまい、昨日の台風の影響でアスファルトにはみ出した泥に乗っかって制御不能となり、コース脇の藪にダイブしました。右回り・左回りで1回ずつ。2回目は草むらの中から自分の足を引っ張りだしてバイクまで這って戻るくらいきれいにとびました。バイクも草だらけでエンジン掛ける前にフェンダーの下から蔓みたいなものを引っ張り出さなくてはいけなくてかわいそうでした。マイプロテクタを買っておいてよかったです。バラ1に出ると引き起こしが上手になりますね。

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■千鳥とか一本橋とか
午後は、半分ずつ「千鳥&一本橋セクション」と「8の字セクション」に分かれて練習。私は最初に「千鳥&一本橋」。苦手なのは先にできたほうがよいです。バラ1の練習メニューの中で、定常円や8の字、千鳥は好きなのですが、1段高いところにあがる一本橋etc.のセクションは大嫌い。怖くて、時計を見ながら「はやく次のメニューにならないかなー」と思ってしまい、上に乗って少しでもバランスを崩すと、怖い思いをしたくないのですぐに降りてしまいます。なんたって幼稚園児の頃、鉄棒で頑張っている途中に自分で思いもかけない瞬間に落っこちたら怖いから、と手を離して自ら落ちたほどの怖がりです。


これを直すために、まずは脱輪せずに最後まで通ることを目標にしました。無理にハンドルを切らなくてもいいからリアブレーキ踏みっぱなしでじりじり進みつつ半クラッチでアクセルを開けてとにかく駆動を掛け続けることを意識。いつも「あ、バランス崩した」と思うとハンドルばかりに神経がいってアクセルが閉じてしまうので。今回それだけを意識したら、通常幅の一本橋は一度も脱輪することなく最後までいけました。教習所にいた頃はそれが当たり前だったんですけど、バラ1に出るようになって最後まで到達する確率が3割くらいになっていたので、「こうすれば最後まで落ちずにいける」というのがわかったのは大きいです。少し恐怖心がなくなりました。


千鳥は、たまーに転ぶこともあるけど基本的にかなり好き。左側の門を抜けて、右斜め前に門があるとき、ラインがきつくて無理に通ろうと左側にハンドルを切ってバランスを崩す分には、アクセルとクラッチで立て直せるんですが、右に振ってラインに余裕を作ろうとハンドルを右に切ったときにバランスを崩すと、なぜか立て直せません。これは左右が逆になっても同じで、次のゲートに向かって内側にハンドルを切ってバランスを崩した場合は駆動をかけて立て直せるのですが、外側にハンドルを切ってバランスを崩した場合は足が出てしまう。これ、なんでだろうなぁ。


この千鳥は、午後の後半の練習でも通りましたが、スピードをおさえること、バランスが崩れたときに立て直すことばかり考えていて、自分でハンドルを左右に積極的に切ることを忘れていたので通りづらかったのですが、最後のほう、T木さんに拡声器で指摘されてゲートを通りながらも既に次のゲートに向かってハンドルを切っていくことで少し通りやすくなりました。でもまだ低速でさらに傾けて通るというのはできないです。

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■8の字(フロントブレーキを使う)
20分くらい練習した後に、8の字セクションとの入れ替え。8の字ではT木さんから全員に「2速でアクセルを開けて、2速アイドリングで、1速でアクセルを開けて、1速で半クラッチを使って、などスピードを変えてみてください。最終的には道幅半分でUターンができるようになるのが目的なので、その幅で8の字が描けるように」と指導がありました。


2速で8の字やるの久しぶりです。アイドリングでリアブレーキ踏まなければエンスすることはないとわかっているのですばやく体を内側に入れて回れるのですが、アクセルを開けていくとどうしてもリアブレーキを踏みすぎて失速してしまって、バランスを失うのが怖くて体が逃げてしまうなぁと思いながら走っているとT木さんから、「今、高い速度域での練習をしているなら、もっと開けて、フロントブレーキを少しずつ使っていくように」とアドバイスが。8の字でフロントブレーキを使うのは今回の目標の一つだったのですが、おっかなびっくりやってみると、少しずつフロントブレーキが使えるくらいアクセルを開けられるようになりました。


で、1速に落として同じくらいの速度域での練習を始めました。自分で1速に落としたのを気づかないフリをして体をだましてフロントブレーキを使おうとかアホなことを考えていましたが、別にだますことなく、1速で走ってもちゃんとフロントブレーキがつかえました。ずいぶんアクセル開けられるようになってるってことですね。成長!

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■8の字(倒しこみを早く!)
T木さんからは個別に、「右と左では右のほうがコンパクトに旋回できている。左はバンク角も浅いし、倒しこみにも時間がかかっている。右と左で自分の操作は何が違うのか、まず自分で考えてみてください。あと、今はパイロンに近づいて回って出るときにふくらんでいるので、公道での安全性を考えるとそれを逆にしたほうがいい」といわれました。右と左が同じように回れるように、きっかけをつかむというのは今回バラ1に出た目的でもあるので、頑張ります。


浜名湖合宿でSUイントラに言われたのは、「見た目はリーンウィズになっているように見えるけど、左旋回はのときほんのちょっとだけからだの軸がバイクの真上になくて、外側に逃げている」ということ。ってことは、自分がリーンウィズだと思っているよりももう一段体を中に入れるつもりで、さらにそこまでじりじり傾けていくんじゃなくて、一気に体を入れ替えてそのポジションまで持っていけばいいはず。


倒しこみに時間がかかる⇒向きを変えるのに時間がかかって、右旋回と同じスピード・同じブレーキの量で入っても失速してしまう⇒バランスを失って怖くなって体がアウトに逃げ、ハンドルをおさえつけてしまう


という悪循環なんじゃないかなぁと思い、まずは左旋回のときの倒しこみを早く、バイクの傾きはそのままで体をキモチ内側に入れる、ことを目標にしました。


これ、意外にやってみたらできた。


なんでだろうって今考えているんですが、多分T木さんから「コンパクトに回るために左右どう違うか考えて/入口よりも出口を小さく」って指針を与えられたからだと思うんですよ。


今まで8の字の練習では、いかにきれいに回るか、回り終わったところからいかに大胆にアクセルをあけるか、、しか考えていなかったので、パイロンはタイミングの目印でしかなくて。だから、精神的にマージンを取ってしまって、「これくらいなら無理せずに回れるはず」と安心できる距離から旋回をはじめて、小回りしようと思わずにテールを見ているうちに自然にパイロンを回って戻ってくるのを待っていたから、回転半径が大きくなって、あまり倒せなかったんじゃないかと。


でも目安の道幅があって、さらに「コンパクトに回ることを考えて」「入口よりも出口でパイロンに近づく」という指針を与えられたことで今まで精神的に余裕を持っていた回転半径から無理やり小さくして回るわけで、そうすると遠心力も大きくなって、今までよりほんのちょっと思い切ってバンクさせてもバランスがとれていて恐怖心を感じなかったんじゃないかと。


同じ敷地内で開催されていたジムカーナで、とんでもなく傾いている車両を見てびっくりして、サーキットみたいな速度域でバンクさせてバランス取れるのはわかるけど、いくら2スト1速全開だからって数十キロの速度域であんなに地面と平行になるくらいバンクさせることができるのってなんで?と思い、後でサーキット走行を普段やっている人に聞いたら、遠心力を決めるのは速度だけじゃなくて回転半径もかかわってくるよねって言われて初めて気づいたんですよねえ。あっそうか、速度が低くても回転半径が小さければ大きい遠心力がかかるんだーと。なにぶん文系なので。


つまりある程度の速度があり、同じだけ傾けるという前提があるなら、小回りしたほうが怖くないってことじゃないか!(これ、@sushiさんのブログを読んでいるときにも一度解説してもらって目からうろこが落ちた思いがした記憶があるのですが、また忘れてました)


まあそんなわけで、いつもよりコンパクトに回るという目的が前提にあったからこそ、いつも以上に思い切って体を内側に投げ出しても恐怖感がなかったんじゃないかと。

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■8の字(失速ゴケの恐怖と戦う)
それができたら、今度はさらに右と左の操作の違いを見つけるべく数周走ってみます。


8の字やってて「怖い!」と一番感じるのは、8の字の中心、ちょうど旋回を終えてバイクが一番失速しきったところで、アクセルを開けるのが間に合わなくて倒れそうになること。倒れる前にアクセルを開けたいんだけれどタイミングが早いとあさっての方向にいってしまうし、ぎりぎりまで粘ってから開けると、車体がねじれるように飛び起きてやっぱり怖い思いをする。


右旋回だと、最後の最後でハンドルを自分の手で内側に切ることで、車体がほんのちょっとおきてくるのを感じるので、アクセルを開けずに倒れる怖さをなくしてるんだなということがわかりました。で、左でもこれをやってみる。体が逃げている状態でハンドルだけ切ろうとするとふらついて怖いのですが、さっきの練習の成果で、しっかりバイクの傾きの軸の真上に乗っていればハンドルを切っても怖くない。なんだか俄然8の字が面白くなってきました。


で、今はアクセルを開けずに失速ゴケの恐怖を減らしたけど、いいタイミングでアクセルをあけられればそれに越したことはないので、今度はそれに挑戦します。


最近参加した2回の貸切で、普段赤ゼッケンの方3人に言われたこと3つを組み合わせてみることにしました。

「Uターンを曲がりきったところでリアブレーキをふみながらアクセルを開けると、ふくらまないしバイクがガクンと飛び起きないよ」
「今のserenadeさんはブレーキを掛け終わってからアクセルを開けているので、ブレーキの掛け終わりとアクセルのあけはじめをオーバーラップさせる」
「今のserenadeさんはバンクさせて旋回を終えた後、体でバイクを直立させてからアクセルを開けているのでもったいない。傾いている状態からアクセルを開け始める」

失速してしまって倒れるのが怖いからといって、体でむりやりバイクを直立させない。失速しきったところでさらにリアブレーキ踏んだら倒れるんじゃないかと思って怖いけどリアブレーキを離さずに、アクセルの遊びをとるのにくわえてほんのちょっとアクセルを開け始める。


っていうのをずっとぶつぶつつぶやきながら(大体私は定常円でも8の字でもずっとしゃべりっぱなしです)やっていると、だんだん、速度が落ちきったところからアクセルを開けていくところの流れがスムーズになってきて、失速ゴケが怖くなくなってきました。


今思えば、そもそもバンク角は前と変わらず、速度域も前と変わらず、しかも今まではリアブレーキとエンブレだけで作り出していた速度と同じ速度を、アクセルおおめにあけてフロントブレーキとリアブレーキを使って作り出していて、さらに小さく回ろうと意識しているわけですから、そりゃ安定するよね。怖くないよね。


もう俄然8の字が楽しくなってきちゃって、ニコニコしながらハムスターのごとくくるくるくるくる回っていました。

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■Uターン(撃沈)
よっしゃこれで最後のUターンも「あら、やったらできちゃった。今までなんでできなかったのかしら?」ってなるかしら♪・・・と思ったのですが、そうは問屋がおろしません。


1個目の広いUターンは、アクセルを気持ちよくあけて、フロントブレーキを使って、8の字と同じ感覚で体を内側に投げ出してバンクさせてきれいに曲がれました。


2個目の道幅2/3のUターンは、あまりアクセルを開けず速度をリアブレーキで調節して、曲がり終えたところでふらつくのをさっきの8の字の曲がり終わりと同じようにリアブレーキをひきずりながらアクセルを開けてなんとか脱出しました。


3個目のUターンは・・・さすがにアクセルが開けられないです。速度があればバンクさせるのも怖くないんだから、と思ってスピードが乗った状態でフロントブレーキを使って一度つっこんでみましたが、盛大にコースアウトしました。「ちょっと速過ぎますねえ」とZイントラ。・・・ですよね。


悔しいが最初からトコトコ低速で近づいていって、えいやっとバンクさせて、タイミングよくアクセルを開けて脱出しなくてはいけないパターンのようです。


できないかも、と思ったら終わりだ!と思って苦手意識に気づかないフリをしていたのですが、やはり体が気づいてしまいました。できない・・・


8の字とか、コーススラローム中で前に長い加速が取れる直線があるUターンなら「この速度では倒れようがない」と自信を持ってバイクを傾けられるのですが、最初からトコトコ低速だと、どうしてもバンクさせる勇気がでないんです。何もタイミングよくアクセルを開けて車体を起こさなくても、アクセル一定でリアブレーキでおさえて、曲がりきったらリアブレーキを開放する、でもいいんじゃないかって頭ではわかるんですけど。


完全に初バラ1参加のときのUターン地獄と同じ状態にハマりました。足りないのは「えいやっ」だけだとわかっているのにそれができない。じりじりと倒し始めのタイミングを早くすることはできるのですが、「最初ちょっと様子見で傾けてみて少しずつ深くしていこうとするから全然間に合わない」とはT木イントラの談。


周りの人はどんどん上手になっていって最後は通れるようになっているんですが、結局最後まで通れる気配もなく終わりました。酷いときなんて90度横向いただけでUターンセクションを真横に横切って脱出したことも。完全にドツボにはまっちゃったなぁ。自分のチキンっぷりを痛感しました。


しかしまあ今日はある程度の速度域からの8の字、Uターンで失速ゴケをおそれずにスムーズに加速にうつる方法をちょっと体感することができたのでいいかなっ。これがコーススラローム中の恐怖のUターンで(もう今でも中級バリアブルのにっくきUターン箇所がいくつも目にうかびますが)自信を持ってできるようになったらきっと楽しくなると思うんだけど。低速Uターンは絶対いつか克服してやる。


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