12/20(木)HMSバラ1@桶川

ZイントラとT田イントラ。
自己紹介時の希望、「千鳥と8の字やりたいでーす」が実現した一日。


■定常円旋回編
朝イチからパイロン2本もらって8の字。


最初Oの字、次に2速で8の字数周、1速で8の字・・・と移行していったのだkれど、午前中ということもあるのか、なんだかすごくバイクが傾くのが怖くて、体がガチガチでハンドルにしがみついてしまうのがわかったので、しばし停車し、考える。


「こういうときは定常円でしっかりテールを見ながら回れるようになってから8の字やったほうがいいよね」と思い定常円旋回開始。


しかし、いつもなら数分回っていれば少しずつ体が慣れてテールが見えてくるのに、全然ダメ。バンク中のちょっとした挙動にビクッとしてバイクを立て直してしまい、埒が明かない。


またも停車し、しばし考える。


多分これは、オンロード初級とか中級とかみたいに最初に加減速の練習をやっていないからアクセルワークになれていなくて、アクセルの開けはじめが雑で、狙ったところでアクセルを適量開けられないから倒れるかも/アクセルを開けすぎて藪に飛び込むかも、という不安があってバイクを倒せないんだな、と考えいたる。


自分のアクセルワークが信用できないならバイクに任せるってのはどう?と思い、2速アイドリングで定常円旋回開始。リアブレーキさえ踏まなければ絶対に倒れない、と言い聞かせるものの、ちょっと傾きが小さくなったりハンドルをおさえつけたりするとあっという間に円弧が大きくなってしまい、藪が近づいてきて何度も冷や汗。(前々回のバラ1で雨あがりの藪に近づいては泥を踏んで何度も華麗に藪の中にダイブしたので)


もっと小さく回りたいけどどうする?どうすればハンドルが切れる?と思った時に、前回の初級で初めて挑戦した片手オフセットのことを思い出し、まずは右回りでおっかなびっくり片手を離してみると、数周のあと、なんとか旋回が安定してきた。


完全に2速アイドリングで旋回しているため、あっと思って1速の時の感覚でリアブレーキを踏みすぎるとエンストして転倒するので、円弧が大きくなりすぎて薮に近づいてきたと思ったらさらに体を入れて円弧を小さくするか、バイクを一気にまっすぐにおこしていったん静かに止まるか咄嗟に判断しなくてはならず結構スリリング。


くるくる回っているとZイントラがきて、「もっとハンドルを切りたいならリーンウィズじゃなくてリーンアウトで回ってみてください」とアドバイスをくれた。


小さく回るには身体をインに入れていくしかないだろうと思っていて考え付かなかった。


思い切って身体を起こすと、自分の体は地面から離れるものの、同じ大きさの円弧で回ろうとするといまだかつてなくバイクが地面に近い状態で回り続けるのでめっちゃ怖い!でもバイクは傾くし、ハンドルも切れる。たまーに左手を添えてみると片手の時よりもずっと安定して回れる。「左手がなくても回れるのに、左手が添えてあってさらに安定&安心」という気持ちの効果なのかな。


少なくとも朝の8の字で全然バンクできなかったときと違う!


T田イントラが来て「できるできる、もっとハンドル切れるよ」と励ましてくれて、「で、左はどうなの」と。左回りを始めると、片手は離せたものの、円弧の大きさが右回りと全然違い、ハンドルを押し戻してまっすぐ進みたがる腕の力と、タンクを外側から無理やりおさえつけようとする太ももの力が拮抗。


「右回りと何が違うのか考えてごらん、考え方のうちの1つだけれど、右回りはアクセルに手をかけているから旋回の内側に手があって車体に触れていて、どんなに力を抜いていても体重がかかってるよね。左回りは旋回の中心の手が完全に離れてぶら下がっている状態だから、その分自分で意識して、右回りの時よりも旋回の内側に体重をかけなきゃいけない。」
「つまり内側のステップをもっと踏み込むってことですか?」
「ステップもあるし、もしくはタンクに手を添えてみるとか、内側の太ももを上から手でおさえてみるとか、色々やってみて。」


内足加重を意識するために内側の太ももを上から手でおさえるというのは基礎スキーの初歩でも練習する。こんなとこでもバイクと同じ練習ができるんだ〜とわくわく。


たしかにちょっと手を添えるだけで随分意識が変わる。タンクに手を添えるのも、離した片手が不安だからタンクに添えているのとは違って、旋回の内側に加重するため、と思うと見た目同じでも全然上半身の力の入り方が違う。


とこのへんで休憩。せっかくわかりかけてきたのに休憩なんてもどかしい。と思ったけれど旋回をやめてバイクをまっすぐ起こしてみると、その場で立ちゴケしそうなくらい目が回っていることに気づく。バイクを降りるとだんだんキモチ悪くなってきた。


休憩を終えて再び定常円旋回開始。ずっと体をアウトに逃がして、タンクの外側の太ももをタンクにおおいかぶせるようにしてバイクを無理やり傾けていて、たまに無理やりハンドルロック状態までいくものの、自然に切れるという状態は経験できず。


どうせアクセル使ってないんだから旋回の中心の左手を使って右手を離すっていうのもアリかな?と思ってやってみるけれどこれもまたハンドルを押し戻そうとする力がすごい(^^;) 右回りと同じように旋回の中心に体重の意識を持ってくる、という練習の一環でやってみたけれど、今アクセルを使っていないのは他の操作に集中したいからであって、ゆくゆくはこの2速アイドリングと同様の推進力と速度を自分の右手と右足で作り出さなくてはいけないのだから、あくまでも参考まで。


いいかげんこのへんでキモチ悪さMAXになってきて、周りながら「うーーー・・・キモチワルイ・・・」と思わず上半身脱力した瞬間。ふわっと体が浮いて、これ以上傾かないと思ったバイクがさらに一段傾いて、ハンドルがガツっと切れて、ぎゅーんと回って、旋回の中心のパイロンにぶつかりそうになる。


パイロンをかすめつつあわてて車体を起こして一時停止。


なになに?いまの?ドキドキ。わくわく。多分、気持ち悪くて脱力したために、反応が遅れて、バイクが傾いても瞬間的にバイクを起こさなかったのだと思うけど・・・


バイクを降りて、旋回の中心にしていたパイロン撤去。自分のバイクがどこに行くかわからないのでパイロン邪魔。


ふわっ、がつっ、ぎゅーん


というのをもう一度体験したくて夢中でくるくる。


左回りにしろ、右回りにしろ、気持ち悪いもうだめ、と思って脱力した瞬間にそれがやってくる。2速アイドリングでノーブレーキだとおそらく速度がちょっとありすぎて、その状態のまま旋回しつづけることはできないのだけれどそのうち自分で意識してその状態を断続的に作り出すことができるようになってきてめちゃめちゃ楽しい。


左旋回と右旋回で大体同じように回れるようになってきてから、そういえば8の字、と思って8の字に移行。フロントブレーキを使うほどアクセルはあけられないものの、朝やったときよりもずっとバンクするのが怖くなくなっていて、「練習って素敵♪」と思う。


8の字はほんの数分しかできなくてお昼休みに入ってしまったけれど、自分のアクセルワークが信用できないときに、バイクにまかせれば絶対に倒れないという信頼感があればここまで脱力してハンドルを切ることができるんだ、ということを学習。有意義な午前中だった。


■千鳥編
午後は千鳥。パイロンがペット用ブラシのように林立していてわくわく。


千鳥はバランス崩しても落っこちないから好き。一本橋は落ちるのが怖くて、バランスをとることよりも落ちないことを重視してしまってあまり積極的に練習できないけれど千鳥なら頑張れる。


自分は、バイクを低速に保ってじりじり進むことはそこそこできるようになってきたし、バイクが傾いてさえいなければ低速でハンドルをストッパーに当たるまで切ることができるのだけれど(でも一瞬では無理。じりじりと。)、傾きはじめるともうだめ。すぐ足が出てしまう。


特に、内側に倒れる分にはとっさにアクセルをあけたりクラッチをつないだりして救えることがあるのだけれど、怖がって外に無理やり振ろうとしてバイクが外に傾くともうダメ。(ちなみに競技会の時の転倒はこのパターン。いつもは足をついていたけれど足を出さずに頑張ろうとおもったらがしゃーん)


今日の収穫は、はじめてバラ1でご一緒する、トライアル常連の女性ライダーさんの乗り方をみて、「あ、なんだ。常にバイクの真上にいなくてもいいんだ?」と気づいたこと。身体をアウトに逃がしてほんのちょっとV字でバランスとりながら左右にガツガツとハンドル切っていらっしゃるようにみえる。バラスペやバラ2の人はみんなそうやってリーンアウトの立ち姿勢で通っているのを横目で見たことがあるけれど、オンロードでも、傾きはそこまでいかなくてもエッセンスは一緒なんだ?


自分は常にバイクのタンクの真上にいようとハンドルにしがみついていたので、傾いた時にはそのまま一緒に内側に倒れてしまっていたのかな。


それをみてから、今まですぐにバイクが傾いてしまって諦めていたゲートで、バイクをまっすぐに保ったまま落ち着いてハンドルが切れるようになった。


それに気づいて、バイクが傾きそうなときに傾けない方法がちょっとでもわかったなら、「これはバイクまっすぐにしたままじゃ通れないな」というところでバイクを自分の意思で傾けて、身体をアウトにしてバランスとって、という練習まですればよかったのだけれど、怖いからやめた。くそー。このとき練習していれば。


一本橋等編
超苦手な一本橋エトセトラの課題。HMSの中で唯一、この練習が始まると「はやくおわんないかなー」と時計をちらちら見る唯一のセクション。


しかし今日は、一本橋セクションだけでなくて左にUターンして千鳥、右にUターンしてオフセット、のコースが用意されていたのでちょっとは積極的な気分になれた。


このとき、コース案内で私はT田イントラさんの後ろで先頭を走っていたのだけれど、なにげなくイントラさんがオフセットを通っていくので同じ速度でついていったら、全然通れないんですけど!!!4,5本華麗にパスして、後ろの人を混乱の渦に巻き込む。ごめんなさーい!!


これはコース案内が終わっていざ練習することになっても、1速で普通にアクセル開けて起こして回っていると全然通れない。アクセル開度が足りないから旋回時にリアブレーキ踏めなくて大回りしちゃうし、大回りすると次のパイロンまでの距離がさらに短くなってアクセル開けると飛び出しちゃうし、の悪循環。


何周してもパイロンをパスしてしまっているとT田さんに「ここ苦手?」といわれる。


次のパイロンまでの距離がないから、アクセルを開けて通るならもっと小さく回らないと、といわれる。逆に言うとアクセル開けて通らないという選択肢もあるのか、と思い、後半のきついオフセットや変則直パイのところでは千鳥走行してみたりもする。低速だったらとおれるなぁ。


旋回の部分だけ低速でバイクを傾けずにハンドルを切って通って、そこからアクセル開けて次のパイロンで止まるくらい強くブレーキをかけてまたバイクを傾けずにハンドルを切って・・・というのもやってみた。これははじめてやったけれど、ずっと千鳥走行するよりはまだいいかな?


本当は、低速でハンドルの力をすっと抜いてバイクを倒して小さく回って、繊細に適量のアクセルをあけてバイクを起こし・・・っていうのができれば理想なんだろうなぁと思っていると、まさにその走り方で私の憧れの女性ライダーさんが通っていらっしゃる。


彼女の小柄な体で大きなバイクをキビキビ操って、どんなタイトなターンでも大きなバイクを繊細に傾けてお手本のようなラインで駆け抜けていく姿は、初めてお会いしたときから「この人みたいに走りたい!」って思っているのだが、久しぶりに拝見できてうれしかった。


しかし自分はここでも、低速でハンドルから力を抜いて傾けるということができず、結局千鳥走行のまま終了。1年間、バランスは結構頑張って成長したつもりだけれど、オンロードでも要求される低速でバイクを傾けるという技術には結局怖さにまけて挑戦できずじまい。このおかげで2日後に「なんで練習しなかったんだろう。練習してできないならともかく、練習しなくていいやって思ったのがなによりくやしい」と思った。


来年はバランス頑張る。転倒しまくってもできないことに挑戦する。


とはいえ、1年の最初には市街地コースを2速でしか走れなかったペーパーライダーを片手で定常円旋回できるほどに育ててくれたイントラさんたちには本当に感謝。



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