05/03(土)HMSバラ1@桶川

イントラさんはT木さんとM本さん。
初めてのVTR250でのHMS体験。VTR1号車。


「400で何度か怖い思いをしたので、暫く250で練習することにしました。今日は初めての250で車両の特性も何もわからないのでできれば8の字の練習がしたいです」
と自己紹介で言うと、T木さんが爽やかな笑顔で「いやというほど8の字やりましょう!」と力強く言ってくれました。


この日の「いやというほど8の字」はリップサービスでもなんでもなく、午前中はずっと定常円旋回、午後は15時の休憩までずっと8の字、という天国のようなバラ1でした。


VTRに乗った感想。

・軽い。またがった瞬間にそのまま右側に倒れそうになる。
・小さいけど意外に足つきはよくない。400と同じくらい?
・うるさい(笑)。400はアクセル開けたときはうるさいけれど、あけていないときは静か。VTRはアクセルあけなくてもうるさい。
・ハンドルがとっても素直。
・400は加速Gと減速Gが同じくらいだけど、250は減速Gのほうがずっと大きい。減速Gにあわせて同じくらい「加速のフォーム」をとってアクセルあけたら全然加速しなくてかっこわるかった。
・加速しないからといってナメてかかって減速のフォームも手を抜いてるとやっぱりつんのめる。
・1速でまっすぐ進む分には400よりもするするとすすむけれど、少しでもバイクが傾いていると全然前にすすまずに回転数がすとんと落ちてしまう。
・前のほうに加重したとき、後ろのほうに加重したとき、私の体重でも動きがはっきり変わるのが分かって面白い
・ハンドルが軽いので、セルフステアでフルロックまで切れても怖くない。


「バランスファーストでいうバランスとは「スピード・バイクの傾き・ハンドルの切れ角」をバランスさせることなんです」


とT木さんが終始おっしゃっていて、今日最初の課題は1速のアクセル一定で定常円旋回をして、その3つの要素を自分で色々変化させてみるという内容だったのですが、自分ははじめての車両でまだ1速でアクセル一定にする自信がなかったので、2速アイドリングでその状態を作り出して、そのかわり両手ともハンドルに軽く触れる程度にしてバイクの傾きを色々変えてみる練習をしました。


前述のように250はハンドルが軽くて、ハンドルがくたっと切れても怖くないので、400で定常円旋回をするとバターになるほど回って力が抜けてきてからではないとフルロックにしたり片手で回ったりできないのに、250だとはじめての車両なのに数分回っただけですぐに片手を離して上半身の力を抜いたり、リーンアウトでフルロックになったり、というのを体感できました。


ようやくアクセルワークにも注意が払えるかな、というくらい慣れてきてから1速に落としてアクセル一定にする練習をしましたが、ハンドルが右に勢いよくきれるとアクセルがとじてしまい、左にきれるとアクセルがあいてしまい、難しかったです。


午後は同じマス目の中で8の字。といってもちょっと特殊な8の字で、アクセルをあけてバイクを起こす、アクセルを閉じてバイクを傾けるきっかけを作る、ということを一切しない、という課題が与えられました。もちろんブレーキもなし。


アクセルは一定で、ステップ加重だけでバイクを起こし、バイクを倒す練習です。VTRだと当然めちゃたのしい。もともと直スラでも、高いギアでステップ加重だけで通るような練習は大好きなのです。


定常円のときと同じく2速アイドリングの状態で、完全に左右の足と太ももだけでバイクを起こします。それにまかせているとどうも他の人と同じパイロン配置だとハンドルが切れたときにパイロンにぶつかってしまいそうになり怖かったのですが、考えてみたら他の人は400や750で私はVTRだからなんですね。納得してパイロン間を少し狭くしてやりなおすと、

内側の足を踏み込み、外側の足でタンクを押してバイク起こす
⇒起こした勢いでそのまま反対側に倒す
⇒ハンドルががくんと切れて方向がパイロンをくるりと回る
⇒いつもならここでアクセルをあける!というところで我慢してアクセルにさわらず、反対側の足を踏み込む


の連続で、速度はゆっくりとろとろながらも安定した8の字を描くことができました。途中M本さんがきて「ちょっとうまく回れないほうは後ろに乗りすぎているのかも。旋回の斜め前方に向けて加重すると左右同じように回れるよ」とアドバイスをくれて、やってみるとすぐに違いが出ました。ちょっとした意識の持ち方の違いがすぐに車両の動きにあらわれるところがVTRは面白いとおもいました。


また、軽すぎて、ステップ加重するときに一瞬反動をつけようとするとさらに旋回の中心にむけてハンドルが切れてしまいロックtoロックのような形になるのですが、軽いので全然怖くなく、楽しかったです。しかしいい気になってこの練習をしていたら、翌日の朝、タンクの外側のラインが悔いこんでいた太もものつけねが腫れ上がって大変でした。


片手で8の字をやったことはなかったのですが、片手で定常円旋回ができるのだし今日はセルフステアにまかせてハンドルが切れるのも怖くないのだからできるはず、と思って手を離したら意外に簡単に片手でも8の字ができて、うれしかったです。


休憩を経て、今度は今のステップ加重にアクセルon/offを付け加えてみましょう、ということになりました。アクセルon/offだけに頼っていた時と比べてずっと速くバイクが起きるし、逆にアクセルを使わずにステップ加重だけで回っていたときと比べてその量も減らせるはずです、とのこと。 VTRの2速だとアクセルをあけてもイライラするくらい起き上がらないのですが、逆にそれがアクセルを使い始めたらアクセル一辺倒、ではなくアクセルとステップ加重を併用する、という意識を持ち続けることにつながったかもしれません。


T木さんが前を走ってくれたときには、「もっと大きく入ってパイロンの裏側について走りなさい」ということを教えてくれているのだとすぐに察して、後ろをついていっているときはそのラインをトレースできたのですが、T木さんがラインを外れて外からみているときに独りで走ると、数周はそのラインで走れるもののすぐに「パイロンを中心に回る」形になってしまいました。


「車両が何であろうと、どういう走り方をするのであろうと、パイロンの出口につくようにラインをコントロールするのは基本です。車両には慣れてきたようだから円がいびつにならないように気をつけて走ってみてください」とアドバイスを受けました。車両になれることを目的にしている、といった私の課題を覚えていてもらえたのがうれしかったです。


これも慣れてくると1速にしてみましたが、旋回前にアクセルを全閉すると旋回して向きがかわるまで耐え切れず何度も足をついてしまいました。直線である程度アクセルをあけられればいいのですがパイロン間も狭いしステップ加重でバイクを起こしている分アクセルもあまりあけていないので回転数が絶対的に足りません。


バリアブルのトイレ前の大きい円を旋回するときのように、アクセルを完全に閉じない状態で保っておいて、リアブレーキで押さえればいいのかな、と思ったのですがはじめての車両でそんなにうまいことアクセルコントロールができるわけもなく、左周りでは隣の桝目に飛び出しそうになり、右回りではあえなくアクセル全閉になってしまいすとんと回転数が落ちて足が出てしまいました。


今日はバラ1だからいいけれど、中級でVTRで走るならこのへんが難しそうだな・・・。アクセルを全閉せずに維持するのは難しそうだから、直線で思い切りアクセルを開けて、速度が落ちきる前に回ってしまうのがいいのかな?400の時とおなじように「オフセットではここでアクセルoff バリアブルではここでアクセルoff」という風に決めてしまって走ると回転数が落ちすぎてしまってうまく走れなさそう、体を大きく使ってバンク角を深くして、400 の2速の時のイメージで走ればいいのかな、などと考えながら8の字でぐるぐる回りました。


15時の長い休憩のあと、ようやく入口近くの課題セクションに移動。しかしここでも往路は一本橋か千鳥か選択、復路は少し狭いオフセット、という選択制。なんという天国。一本橋大嫌いな私はVTRにのったままスキップしたい気分でした。


一応一本橋も左右両方一回ずつやったあとはひたすら千鳥。ホイールベースも狭くて小さく回れるのだから400や750の人が回れなくても自分は回れなければかっこ悪い!と思いましたがそうは問屋がおろさない(^^;)


結局最後の1箇所がどうしても通れず、1周だけ足をつきながらならなんとか通れたくらいでした。でも250は軽いので、400だと怖くて足が出てしまうところでもアクセルとクラッチで傾いた車両を回復させようと頑張れる気がします。


狭いオフセットは完全にVTRは勝ち組で、いとも簡単に通ることができました。1速でアクセルのあけどころがないためギクシャクしっぱなしでしたが、8の字で練習したステップ加重とアクセルを併用してバイクを起こすのを意識するとすぱっとバイクが起きて相対的に直線が長く取れて安定しました。400だときっとアクセルをあけたときに飛び出すか、それがこわくて怖くてじりじりとアクセルをあけている間に失速ゴケするか、両方できずにバイクを立てたままハンドルをきって大回りする(400や750の人がT木さんに「四輪じゃなくて二輪なんですからバイクを起こしたままハンドルを切るのではなくてすぱっと潔く傾けましょう」といわれていた、あの台詞は自分が400に乗っていたら間違いなく言われていたとおもいます)だったとおもうのですが、バイクを傾けるのが苦手な私が「慣れてきたらフロントブレーキにも触れてみましょう」とアドバイスを受けたのがうれしかったです。ありがとうVTR!


総じて、400ですっかり鬱々として恐怖心の塊になっていて、バイク怖い、全然楽しくない、どうせバイク買えないのになんでこんなに一生懸命練習してるんだろう、くらい思ってましたが、今日はとても楽しく、ポジティブに練習することができました。今度はVTRで中級の予約を入れているのですが、楽しく走れるといいなとおもいます。


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