05/18(日)HMS中級@桶川

受講生16人くらい はれ T田さん・S田さん VTR250 5号車


今日の課題は「そろそろ車両にも慣れてきたので、旋回速度を落とさずに小排気量車らしい走り方をする」こと。


午前中はいきなりバリアブル。3連続Uターンから始まるフルコースです。でも先週の雨のバリアブルよりも1個目と2個目の間の距離がながい通常セッティングだったので落ち着いて臨むことができました。


400であればバリアブル内は概ねどんな旋回であってもぎりぎりまでバイクをたてて強いブレーキをかけて小さく回ってじわっとアクセルをあけはじめてドーンと加速、というイメージなのですが、小排気量車ということもありそのイメージを捨てて旋回速度を保ったまま、400の時よりはバンクの力を借りて・・・と意識。


しかし、バンクバンクと思っているとなんだか遠くからちょっとずつバンクしながら近づいていく感じになってきて、結局パイロンのところにきたときには旋回速度が落ちてしまいます。旋回速度を保って深いバンクで回る、といっても軽くて小さいのだから、もっと直線は長く、ブレーキは遅く、すばやくパタンと倒しこめるはずなのです。でもすばやく倒しこむ、というのはまだ全然できません。


しかしVTRに乗るのも4回目になって、以前400のときにはどうしても旋回のときにまっすぐパイロンに向かっていってしまっていたのが、道幅を広く使えるようになった気がします。400に乗っているときよりも視野が広くなったかな。ジェットからフルフェイスに変えたので実際の視野は狭くなっているのですが、肩の力が抜けてパイロンの周りが広く見えるようになってきたような気がする。あと、VTRに乗っていいなと思うところは、軽くて恐怖感がないので、ちょっと勇気を出して違う乗り方も試してみやすいところです。


イントラさんに追走されて、フォームは問題ないので、Uターンのときにもっとハンドルが自然に切れるようにしてあげるといいですね、といわれたので、どうしたら旋回速度を保ちつつハンドルも切れるようになるかなとおもっていたのですが、旋回の瞬間に、自分でも大げさなくらい「ふっ」と脱力すると、比較的速度を残したままくるっと回れるような気がしました。


後半の小さいオフセット部分は、前々回は鬼の首を取ったように調子よく走れたのですが、前回のウエット路面で死ぬほど怖い思いをしたため、リアブレーキを信用できず全然ブレーキが使えません。いくら400と比べてあけはじめに暴れないとはいえ、まったくブレーキを使わずに旋回してアクセルをあけるには、向きが変わるまでじーっとまってからだましだましあけなくてはならず、あけようとする頃には次のパイロンがきてしまいます。これは周回ごとに少しずつだましだましリアブレーキを使って、「滑らない」ことを確認してアクセルとリアブレーキをオーバーラップさせるようにすると次第にアクセルを開ける時間が長くなってきてスピードをあまり落とさずに走れるようになりました。


午後イチはバラ1ゾーンでちょっと変則直スラと変則オフセット。400だとあんなに鬱になる直スラが、VTRだととっても楽しいです。ブレーキなし、リアブレーキのみ、リア+フロント(はじめて直スラでフロントブレーキが使えました。使う必要のあるスピードだったかどうかはともかく、タイミングが分かってよかったです)、深くバンクしていっぱいアクセルをあける、あまり横に膨らまないで最短距離を走る・・・色々楽しく挑戦できました。


250だと400の時よりも路面の凸凹で車体が大きく動くので、前回のウェット路面の時を思い出して少し後ろに座ってリアに加重がかかるようにして走りました。きつめのUターンもいくつかありましたが、むりやり上半身でハンドルを切ろうとするよりも、意識して大げさすぎるくらい脱力したときのほうが綺麗にハンドルが切れます。バイクを信頼して脱力してハンドルを投げ出して、すぐに切り返す、というのができるととても気持ちよかったです。決してうまくなったわけではなく、アクセルコントロールを全然していないので400だと絶対同じようには走れないだろうなと思ったのですが、まずは上半身の力を抜いて積極的に切り返すことを身につけよう、アクセルワークは二の次、と割り切りました。


午後の最後はバリアブルを背にしてオフセットや直スラを混ぜたコース。スピードの乗る直線もありました。休憩時間に上級の方からから「ブレーキポイントをもっと遅くしてもいい、今は遠くから傾けはじめるにあたって、傾ける前にブレーキが終了しているので、意識の持ち方として傾けながらブレーキをかけはじめるくらいの意識をもつとブレーキポイントが少し遅くなるのでは?少なくとも一度やってみて『意外と曲がれる』ということを肌で感じるのはよい」
とアドバイスを受けていたので、実践してみました。


「傾けるまえにブレーキをかけない」というのが目的ではなく、自分の意識の中で傾けはじめのポイントを決めてしまっていてそこから逆算して、傾けはじめる前にブレーキをかけ終わるようにブレーキをかけはじめているので、ブレーキポイントを遅くするための意識の切り替えです。二つのことが同時にできないので、「傾ける」と「ブレーキ」の順序をアタマの中で入れ替えるだけでブレーキポイントは随分遅くなり、しかしそれでも全然問題なく曲がれます。むしろ速度が残ってすばやく向きをかえることができました。もちろん自分がそれまで不要に早くブレーキをかけはじめスピードを落としすぎていたという前提あってのことですが。


減速⇒傾ける⇒旋回の段階がはっきりわかれているのは随分前から指摘されていたのですが、400の時よりも傾けはじめがはやくなっている分、400よりもはやく減速が終了してしまっていたみたいです。


自分はまだせいぜい軽くてアクセルあけはじめに暴れないから乱暴にアクセルを開けられる、くらいしかVTRの特性を生かしきれていないのですが、小さくてすばやく倒しこめる特性をいかして、遠くからそろそろと傾けてパイロンにちかづけていくのではなくて一気にぱたんと倒しこんで回れるような走り方を身につけていきたいなとおもいます。


しかし総じて、400だと制御するのに精一杯で、ちょっとでもきついところは通れるかどうか「結果オーライ」になってしまって速く走ろうとか考える余裕がないのですが、250だと上手く走れないことはあってもそんなに怖い思いはしないので(ドライ路面なら)もっとどうにかすれば速く走れるんじゃないかと思ってもどかしいきもちでいっぱいになります。


速く、というかスムーズに、ですかね。特にバリアブルは色々な要素が詰まっているけれど、今の走り方だとその1つ1つが独立してしまっているので、もっとそのつなぎをスムーズにできそう、というか。


まだ乗り換えたばかりなのに400の時よりもガツガツしてるね、とか速く走ろうとしてる?とか言われるのですが、400の時はひとつひとつの旋回をどうやって通ろうかを考えていて、その間はただアクセルをあけるだけの車両まかせ。


250だとどちらかというとそのつなぎをどうやってスムーズにしようか(旋回そのものは上手に無駄なく通れているかどうかはともかく、難しくはないので)考えているのでその違いなのかなとおもいます。あとはもーちょっとライダーがどうにかなれば速く走れるのにというもどかしさが走りにあらわれてるのかなぁ。


でも、乗り換えて恐怖感がなくなり、楽しく走れるようになってよかったと思います。


今思うと、後付けでしかないのですが、骨折してお休みしていた間に失った勘を取り戻そうと必死に練習して上達したことで、転倒以前はどの車両も同じと感じていたのに比べて車両の特性や路面の状況、タイヤの違いやステアリングの違いに気づくほど余裕ができた、というのもあるかもしれないのですが


転倒して復帰した直後は上手く乗れない焦燥感のほうが先にたって、あまり恐怖感を感じていなかったけれど、1ヶ月くらい乗って随分走れるようになって、転倒前と同じくらいの勘を取り戻したと思ったら急に余裕ができて、ちょっとバイクが制御できないと感じると転倒したときの恐怖を思い出すようになってしまったのかなと思います。


とりあえずまた400で走るときには笑顔で楽しくはしれるように、暫くは小さいやつにお世話になろうとおもいます。


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