09/20(土)HMS中級@桶川


今日の自分の課題は、うんざりするほどたくさんある中で「首だけで行き先を向くのではなくて上半身全部で行き先を向く。特に左手がハンドルを押し戻す左旋回」に特化しました。


VTRは軽くて、ブレーキを使ったり膝でタンクを押したりするだけで「曲がることだけ」なら簡単にできてしまうので、ブレーキに頼らず上半身の動き、腰骨の動きだけでバイクを旋回させるのが目的です。


なので、1/3くらいは2速で走行しました。2速でなるべくブレーキを使わず、ハンドルをこじらず、バイクを無理やり押さえつけることもせず、腰骨を前後にずらしてバイクが旋回するまでじっと待つ練習です。


午後の最初は30本くらいの等間隔直スラとオフセットで、暑さで意識が朦朧としていたので(この日はうっかり冬用の革パンを持ってきてしまったこともあり)半分くらいは休んでいましたが、それでも1速・2速・3速全てノーブレーキで、かつあまり左右に振らずにVTRらしく直スラを通れるようになったのと、オフセットでこころゆくまで2速ノーブレーキ旋回の練習ができたのでとてもよかったです。


最初のうちは「やっぱり曲がれない(>_<)!」と危険を感じてついブレーキを使ってしまっていたのですが、だんだんラインを大胆に大きくとれるようになり、前半からバンク角を作ることで少しずつ1速走行時とおなじようにパイロンの裏に近づいてくるようになりました。


「腰だけでバイクを回す」「足元のパイロンをみないで次のパイロンを見る」ということに集中していたので、バンク角が深くなってラインが切れ上がってくると、パイロンに正面からぶつかってブルドーザーのようにパイロンをなぎ倒したことも2回くらいありましたが、それでも逃げずに練習できたのでよく頑張ったとおもいます。


ただ、「2速ノーブレーキのこの旋回速度でも自分は曲がれるとカラダで分かったのだから、今度は1速のエンブレを差し引いても旋回の頂点でこの速度が出るくらいアクセルを開けて、それができるようになったら1速のフロントブレーキを使った後の状態でこの旋回速度が作れるように・・・」と考えたところまではよかったのですが、あくまでもそれは頭の中の話で、1速に入れると、2速と同様の旋回速度を作るほど突っ込む勇気はなく、すぐにアクセルを戻してしまう&ブレーキングと旋回が二段階になってしまう自分がいるのでした。


とはいえ、副次的な効果ですが、
・回転数を落とさないためのラインどりがわかってきたこと
・「旋回が終わるまで右手で余計な小細工(TKGイントラ的な発想ですが)をせずにじっと待つ」間にちょっとでも体の位置や膝からの力の具合が変わると簡単にバランスやラインがかわってしまう軽量バイクの特性を体感できたこと
もよかったです。


自車両VTRはスプロケを変えていて、そこそこ加速もよくなっているので、「回転数を落とさないVTR的なラインどり」を求められても「そこまで大回りしなくても〜」なんて思っていたのですが、ノーマルVTRの2速で走ると、「ついブレーキを使ってしまったあと」まったく立ち上がってこないので嫌でもいかに回転数を落とさずに走るかを考えなくてはならず、かなり大胆なラインが取れるようになりました。


この日は午前と午後でおなじバリアブル+ちょっぴり市街地のレイアウトを走り、(珍しくコースが広く使える日だったのでもっとちがうコースを走らせてくれても、と最初は不満に思ったのですが)午前と午後で一番変わったのはラインではないかと思います。


午前は細かいところをいかに無駄に大回りにならずに通過するか、に気をとられていたのですが午後に再度走った時には余裕が出てきて、大きなZターン的な個所を『いかにVTRらしく通りぬけるか』に注意を向けることができ、ライン取りを工夫できるようになったので、こういう「とりあえず朝イチできついコースを走る⇒基礎練⇒復習でもう一度朝イチとおなじコースを走る」レッスンもいいなぁと思いました。


でも、HMSだとやはり何度も走れることに甘えてしまって、「今はできないけど走っているうちにできるようになるだろう」「そのうち効率のよいラインがみえてくるだろう」と思ってしまうので、何十周もおなじコースを回り、50km走らないとできないことを、最初の1周目からできるように集中するにはやっぱりジムカーナの環境で練習したほうがいいなぁと思いました。


さて。大きなスパンで自分の走り方を見てみると、アクセル開度が大きくなるにしたがって、旋回の内側に肩を入れるようにして走るフォームに近づいていっては「軸のずれたリーンイン気味になっている」と指摘されて今度はカラダが逃げ、バイクを下半身だけで倒すようになり、これじゃいかんと思って意識しすぎてまた先回の内側に肩を入れるフォームに戻り・・・・
ということがローテーション的に続いている気がします。


先日のジム練動画で、史上最強に変な「くの字」のフォームを見てしまったので、この日はとにかくハンドルを押し戻したり膝でバイクを倒したりするす余裕がないくらい、一気に体全部を旋回の内側に預けて腰でバイクを回す、ということを一日意識して走っていたのですが、おかげで左手でハンドルを押し戻すクセは少し矯正されたものの、バイクの傾きはじめがはやいわりになかなか向きがかわりません。また、旋回が終わってからカラダを中央に戻して、また反対側にカラダを入れる、というような余計な動作があるなぁという自覚もありました。


旋回と旋回の間の直線が長くて、ハンドルが切れ込むと同時にバイクが自然に立ち上がってきてカラダの位置がニュートラルに戻るのであればいいのですが、自分の場合バイクの向きがかわりきらずに傾いているうちにカラダだけ先にニュートラルに無理やり戻してバイクを引っ張りあげるような挙動が含まれている気がするのです。


これに悩んでいるときに、午後の最後のほうに追走してくれたZイントラがとてもよいアドバイスをくれました。


「肩を内側に入れるような乗り方になっていますね。それはそれでいいんですけれど、斜め前に肩を入れていくと、前輪がまっすぐ走っていってしまって旋回を妨げてしまいます。次に走るときは『後輪に向かって肩を入れる』ことをイメージしてみてください。バイクがきゅーっと曲がっていくのが実感できると思いますよ」


浜名湖では、「肩を内側に入れる=NG」と言われてとにかく綺麗なリーンウィズを作ることを指導されたのですが、そうすると今までよりもカラダは地面から遠くなり、バイクは寝るようになるので怖くなってしまってアクセルがあけられなくなり、コーススラのようにできるだけアクセルを閉じないでバイクを前に前に進める必要があるところでも、縁石の角ごとにアクセルを閉じてしまう・・・という悪循環に陥ってしまっていました。


今回のアドバイスは、肩を内側に入れることで恐怖感なくアグレッシブにアクセルが開けられるならそれはそれでいい、でもその方向を後輪に向けてあげてみてください、という内容です。


不器用な自分は教わったことがすんなり次の周回で実践できることもあまりないので、よほど自分にしっくりくるアドバイスだったのだとおもいます。


不自然に腕を伸ばすことなく自然に後輪荷重ができて、後輪が路面に押し付けられてくるっと回る感覚が分かりました。地面にうつる旋回中の影も、ハンドルと肩・胸が並行になって行き先をむいていてちょっとかっこよくなったような気がします。また、旋回の後、バイクよりも先にカラダを起こしてバイクの真上に座りなおして寝ているバイクを引っ張りあげるというような余計な動作もなくなり、自然にバイクが立ち上がるようになりました。


この感覚を忘れたくなくて、真っ赤な顔で全身攣りそうになりながらも夢中で何周も走りました。最終的に下半身全部が攣ってしまったところでたまらずバイクを飛び降りましたが・・・。


ただ、まだアクセル閉じる⇒ブレーキ使う⇒減速終了してから旋回 になっていて、旋回だけはちょっとこつをつかんだのですが、減速と旋回が二段階になっているので、減速しながら旋回に入れるようになったらまた走り方が変わるんじゃないかと思いました。


たしか骨折したあとの浜名湖でも旋回のコツをつかんで、「これで旋回準備と減速が同時にできるようになったらすごくない?!」と興奮しているうちに大スランプ(プラトー)に陥った気がするのであまり焦らないように、旋回のよいイメージをカラダに覚えさせて意識せずにできるようになるといいなとおもいます。


自分の場合はは加速⇒減速⇒旋回準備⇒旋回⇒バイク起こす⇒加速 みたいに連続する全ての挙動が独立していて、セル画の枚数をケチったアニメみたいに全ての挙動でカラダの前後左右の位置が違って、つなぎがスムーズでないのです。教科書に書かれたことは基本に忠実にできるけれど教科書に書いていないこと(各挙動のつなぎ)はできない、自分の性格がよく出ているなぁと思います。


ついでにいうと無駄な動きが多い上に全ての挙動に全力投球しているので、ただでさえ体力のない自分のこと、1周回って帰ってくると短距離走のあとのようにものすごく息が上がっています。VTRはたしかに自分の体で動かしていかなきゃいけないバイクではありますが、それにしても無駄な力が入りすぎだと思うのでそれも改善していきたいなぁ。


とりあえずコーススラで積極的なライン取りができるようになる、Uターンへの苦手意識が少なくなる、等ジム練の成果を体感し、またHMSならではの反復練習で少しよいイメージが戻ってきたのでよい練習になったとおもいます。


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