10/18(土)某練習会

バイクはメンタルが影響するスポーツだといつもおもっていますが
大会に出るという経験をすることでこんなにも気持ちの持ち方が変わるのだということにびっくりしました。


事務練(コーススラのみ)初体験⇒それまで怖かったHMS中級のコーススラが怖くなくなる
事務練(タイムアタック)初体験⇒それまで怖かった事務練のコーススラが怖くなくなる
大会出場⇒練習のタイムアタックが怖くなくなる


というように、短い間に次々に今まで思いもよらなかったような怖い経験をすることで、今まで怖かったことがどんどん怖くなくなる、というかそれまで「うまく走らなきゃ、でも怖い」と思っていたことが、「これは練習!」と思えるようになって、リラックスして、かつ失敗してもいいから色々な走り方を試してみよう、と思えるようになりました。


今日はジムカーナの某チームの練習会でしたが、前述のように公式戦であれだけ怖くて緊張する思いをしたら、本当に天国のようにリラックスして練習できる場所だと思えました。今まではタイムアタックで上手に走らなきゃ、うまく走らなきゃ、と思っていたのが、ウォームアップで試した練習、8の字で試した練習がタイムアタックコースでも意識できるかどうか、と考えられるようになり、リラックスしたからか少し視野が広がって、コース外を移動するときにも他のバイクが自然に目に入るようになったので落ち着いていられました。


40秒〜50秒くらいの短いタイムアタックコースで、ミスコースやコースに迷うこともなく、2時間の練習で最終的には5秒近くタイムアップできました。


ウォームアップ⇒タイムアタック
8の字⇒タイムアタック


を繰り返していたのですが、妙にコテコテだったウォームアップコースも、最後のほうはきちんとアクセルをあけてフロントブレーキが使えるようになり、8の字も最初は回りの滑りそうなものが次々に目に入って、アイドリングで巨大な8の字を描いていたのですが、最終的にはアクセルを開けてフロントブレーキを使って回れるようになり、周りの異物にも気をとられなくなりました。


楽器の練習で、1小節ずつ練習しているときは指が回るようになっても、その前の何小節かとつなげて練習すると途端にできなくなる、というのをよく経験しますが、バイクでもおなじで、8の字ではできるけど色んなセクションをつなぎあわせたタイムアタックコースではラインどりや、進入スピードの作り方が下手で、8の字でできたことができません。これを、ラインや進入スピードを少しずつ変えていって、8の字練習でできたような体のつかい方をコース走行の中で再現できるようになってくると自然にタイムがあがっていきました。


タイムは人と競争するためじゃなくて自分の成長を見る客観的な指標になるんだよ、とは、競技を始める前に「人と競い合うことなんて私にむかない。速く走ることなんてもっと向かない」とためらっていた私に先生が言ってくれた言葉ですが、今日は改めてそれを実感しました。


今日リラックスして走れたのは、知っている人ばかりのこぢんまりした練習会だからで、オフィシャルな事務練にいったらまたこうはいかないのでしょうが、こういう風に走れる日があった、ということを記憶にとどめておいて、うまくいかない日には思い出してポジティブに走れればいいなと思います。


メンタルの話ばかりになってしまいましたが、具体的に意識したこともメモしておきます。


今日はタンクパッドを貼ったことで少し座る位置が後ろになってフロント荷重が抜け気味になっているんじゃないか、と先生にアドバイスをもらったので、フロントブレーキを丁寧にかけて、いつもよりも上からぎゅっとフロントをおさえつけるような意識で走ると、コントロールしやすくなりました。VTRは軽いので、前後左右、ちょっと乗る位置が変わっただけでものすごくかわってしまうんですよね。最近はリア荷重とフロント荷重を自分の中で意識して使い分けられるようになってきたのがうれしいです。


あとは、右旋回が得意なのに左旋回が苦手なので、「右と左を同じようにやる」のではなく、右旋回では右腰を引くことを意識し、左旋回では右腰をタンクに向けて袈裟懸けに斬りおろすようなイメージを持ってやってみました。するとちょっとやりやすくなった気がしました。


HMSの先輩方に話をきいたときにもハンドルの切り増しのやりかたで、「押す派」「引く派」だけでなく「仕事をさせる手を決めておいて、押すのと引くのをターンの方向によって変える」っておっしゃっていた方がいました。最終的には左も右もおなじようにできるのが理想的ですが、利き腕があるんだから左右の得意不得意やクセがあるのはある意味当たり前ともいえます。対症療法的ではありますが、左旋回はいつもうまくできないので、そんなときに「こうすればやりやすくなる」という方法を確立できていれば調子を取り戻しやすいかなと思いました。


今までは腰骨を意識することはあっても、内側の腰骨をコンパスの芯にして、外側の腰骨が鉛筆となって追い抜いていく、内側が小さい円周を描き、外側が同心円上で大きい円周を描いてそれを追い抜いていくような、そんな二次元の円周しか意識したことがなかったのですが、それにくわえて斜め上から斜め下に、という意識を加える、というような感じです。そうすると、「あまりバンクさせずにリアタイヤに乗ってバイクが回るのをじっと待つ」旋回の時だけでなく、今日のように「フロントをぎゅっとおさえて自分からバイクを回していく」ような走り方のときにも、バンクさせることと体を旋回方向に向けることが同時に意識しやすいと思いました。


野球でも「足にスランプはない」といいますが、ブレーキがいつもより上手く使えないときでも、上半身を積極的に動かすことはできると思うので、どんなときでもこういうからだの使い方ができるといいなと思います。VTRのリアブレーキがうまく使えなくて、緊張すると触った瞬間にロックさせてしまうクセのある私としては、ブレーキに頼らなくても上半身を動かすことで旋回できる、という「滑り止め」的な自信を持つことが落ち着いた走りにつながるような気がするのです。


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