イントラさんの異動に思う

桶川のカリスマイントラさんのご異動については各所で話題になっていたので知っていましたが、お一人ではなく私が個人的にとてもお世話になったとおもっている（別にたくさんお話ししたことがあるというわけではなく、個人的に思っているだけですが）ＴＫＧイントラさんがご一緒に異動されると風の噂できいて大変ショックを受けました。

バラ１では一日に数え切れないほど転び、初級ではフロントブレーキに触るのもやっとの頃、多くのイントラさんはよいところを見つけて褒めてくれるばかりでしたが、ＴＫＧさんは悲しそうな顔でダメ出ししてくれました。最初の頃は面くらいましたが徐々に「よし！頑張るぞ！」と励みに感じるようになりました。

中級になってからは「平均速度が遅い、バンク角が足りない、あと1km/hあがれば違う世界が見えるのにそのまま安全に気持ちよく走っていたのでは何も変わらない、えいやっの傾けが足りない」とずっといわれてきていて、直近の桶川ＨＭＳの受講では、追走後のコメントでさりげなくそのあたりが改善されたことを指摘され、「あっはじめて褒められた！！！」と感じて、よし、もっと頑張ろう、と思ったばかりなのに・・・。

250に乗り換えた当初、他の多くの受講生が乗っているクルン、ドカン、の大排気量車や、レスポンスのよい400とちがって旋回速度を落とさずに回る練習をまずしなくてはいけなくて戸惑っていた頃、中級レベルでも「このレベルになるとブレーキという小細工を覚えるようになる。ステップを擦るまではブレーキなんかなくても旋回できるのに、その速度に至る前にブレーキに頼って旋回してタイトターンが出来た気になっているがそれは無駄なことをしているということ。もっと旋回速度を上げて適切なバンク角で旋回する練習をしましょう」とおっしゃるＴＫＧさんの指導は、私がやらなくてはいけない練習にぴったりで、とても勉強になりました。

忘れもしない、はじめてＨＭＳで250に乗ったのはＴＫＧさん指導のバラ１です。そのときは骨折直後でどうしても400への恐怖心がぬぐえず、何をやってもうまくいかなくて、バイクに乗ることそのものに恐怖を感じるようになっていました。見かねた今のジムカーナの師匠がVTRに乗ってみたら？と提案してくれてVTRに乗ることになったのですが・・・。

それまでは、250といえばＨＭＳ入門の頃に乗ったホーネットで3000回転くらいしか回せず発進もおぼつかなかった印象が強く「怖がりでアクセルを高回転まで回せない私に小排気量車での練習はむしろまだ早い。無理」と決め付けていて、骨折したあとの復帰初日のＨＭＳでも、VTRに乗ることを薦められていたのに慣れている400を選択したくらいです。しかし、前述のような状況になり、もう250に乗るしかないのかな、と思い、自信もなく、ちょっとネガティブな気持ちではじめてのVTRに乗りました。

あけてもあけてもついてこなくて体ばかり先にいってしまいそうになり、またそれまで400のエンブレに頼りきっていた私のブレーキング技術では、VTRのエンブレはあまりに乏しく思ったところで全く旋回できず、慣熟走行の段階で「やっぱり無理かも」と思いました。

しかし当日ＴＫＧさんの指導でブレーキなし、アクセルON/OFFもなし、体の切り返しだけの８の字練習をしたことで、VTRの切り返しの速さ・軽さ・安心感を感じ、はじめて片手で８の字が出来ちゃったりもし、１日が終わる頃には「VTR楽しい？！」と思えるようになっていました。

VTRが好きになったからこそ自車両を買い、ジムカーナを始めたわけですから、この日にVTRが楽しいと思えたことは私のバイクライフにとって、大きな意味があったと思います。

約９ヶ月経って、前述の直近の桶川ＨＭＳでは、私がスタートの順番待ちをしていたらトコトコと歩いていらして、いつものちょっと悲しそうな表情でため息をつくかのように「serenadeさん、400に乗りましょう」と。「ごまかしのきく250で満足していたらダメでしょう」といういつもの辛口アドバイスと、「そろそろステップアップする時期なんじゃないですか」という励ましとを一言で表現してくださって、練習の方向性を考えるきっかけを与えてくださいました。

桶川のどのイントラさんもとても尊敬していて、どの方の指導もためになりますが、TKGさんの指導は他の方とちょっと変わっていて、「今日はTKGさんに当たったから特にこういう課題をもって練習して、みてもらおう」というようなスタンスで臨むことも多かったのでご異動ときいてとてもとてもとても残念です。

浜名湖あたりへのご異動なら、そこに行きさえすればまた指導を受けられるチャンスもあるかと思いますが、和光では二輪担当になられるとは限りませんし・・・でもたまに行く和光のスラロームスペシャルの四輪コースでTKGさんの指導を受けられたらきっととてもためになるだろうな、とポジティブに考えたいと思います。ああ、それにしても残念です。

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