05/31(日)第39回二輪車安全運転東京大会

東京都安全運転大会に初出場してきました。


去年の大会は、自車両も持っていなくて免許の更新ついでに見学していましたが、街乗りに使うふつうの車両を「相棒」として選手の皆さんが競技をやっている姿を見てHMSのレンタル車両にしか乗ったことのない私はなんだかすごくうらやましくなって私も自分だけのパートナーがほしいなぁと強く思うきっかけとなり2ヵ月後に自車両を購入したのでした。


そんな経緯もあり、またHMSで私がお世話になった先輩方の中には安全運転大会競技に真剣に取り組んでいる方がとても多く、バイクに乗り始めたときからその熱い思いをきかされて育ったこともあり、自分がこの大会に出られるというのはとても感慨深かったです。


もちろんクローズドでの練習経験しかなく、ペーパードライバーでペーパーライダーな私にとっては低速バランスと法規走行がメインの安全運転大会は完全アウェーですがとはいえ出場するからには全力投球です。


この2週間、週末は全くジムカーナの練習をせずに試験場の有料二輪コース開放を利用して法規走行の特訓をしておりました。


5人しか参加者のいなかった雨の小岩でもスラロームせずに一本橋の練習ばかりしていました。


7秒くらいしか乗っていられなかった一本橋もようやく15秒以上乗っていられるようになり急制動の練習を繰り返して、シフトアップの練習をし、先週土曜日の法規走行練習の時には目もあてられなかったものの昨日の法規走行練習の時には大分落ち着いて二輪コースを走れるようになりました。


そのかわりスラロームの練習を全然していなかったので、苦手な低速や法規での減点はともかく、スピード系種目ボロボロだったら恥ずかしいなぁ・・・などと思いながら臨んだ当日。

■技能課題
(1)一本橋 13.8秒  1.2秒不足、10点減点
(2)千鳥 減点なし
(3)ブロックスネーク 最初の角で脱輪 40点減点
(4)坂道レムニー 減点なし
(5)S字狭路応用走行 11.38秒だったかな? 基準タイムクリア 減点なし
(6)急制動 進入速度3km/h不足 15点減点
(7)コンビネーションスラローム 20.6秒だったかな? 基準タイムクリア 減点なし
以上 65点減点


■法規走行
・右折にあたって、車線に寄っただけで中央線に寄ったつもりになっていて交差点直前であわてて中央線に右寄せ
・自分が優先道路上から右折しようとしたら踏み切り通過を終えた選手と鉢合わせし、相手の選手がシミュレーションとちがう動きをしたので以後思考停止。交差点の真ん中で急停止、交差点中央のマーカーの上をフルバンクで右折。
・コースを間違えて左折してしまいコンビスラをやっているど真ん中に顔を出してしまう。きちんと法規に則って転回して戻ったけれど・・・。
その他諸々、50点減点


■コーススラローム
26.02秒 基準タイムにコンマ02秒(コンマ2秒かも)足りず5点減点


計880点で、一般Aクラス45人くらい中10位くらい(他府県入賞者をカウントすると14位)でした。


一本橋急制動も法規走行もあんなにマジメに練習したのに、一夜漬けのそれらで全て減点をくらい、初体験のブロックスネークでは1秒で脱輪し逆に、全く練習していなかったスピード系種目はほとんど減点なし、という結果に終わりました。


やはり日ごろ練習していることしか出せないってことを痛感しました。


HMSのスネーク一本橋も、TEC-R競技会で一度だけ通過できた以外は完走できたためしがなく、砧でもたった一回だけしか挑戦したことのないブロックスネークに関しては、脱輪の▲40点は最初から折り込み済み。


ただし、一本橋のタイム不足10点、急制動の速度不足15点は、頑張ればなくせた減点だと思うので悔やまれます。特に急制動は、直線のあまりの長さに日和ってアクセルを戻してしまったことが原因だと分かっているので悔しい。


それを除けば実力どおりの結果、むしろ初挑戦の「S字狭路応用走行」「坂道レムニー」での減点なしや、スピード系種目の基準タイム切りは全く予想していなかったので、実力以上かもしれません。法規走行も、3桁減点を覚悟していたのでよくできたほうでしょう。


減点がなかった科目について振り返ってみます。


坂道レムニーは、1か月くらい前に一度だけ、もっと傾斜は緩いが道幅は狭いという坂道でペットボトルを立てて練習したのですが、そのときはジムカーナ仕様のアイドリング3千回転でやったために、坂の頂点で臆せずリーンアウト&フルロックすることさえ出来ればあとはリアブレーキでの速度調整でOKでした。


ただし安全運転大会では規程にあわせてアイドリングを大幅に下げたので半クラッチが必要になり、それに気をとられてライン取りが甘くなったり縁石を見てしまったり、フルロックできなかったりしたらという不安がありましたが、思ったとおりのライン取りができたために思い切ってフルロックすることが出来、落ち着いて攻略できました。唯一「付け焼刃の練習」が実ったセクションだったのでうれしかったです。


千鳥はかなり危なっかしかったものの、これはHMSのバランス1stでかつてよく練習していたので、優秀なVTRに助けられてなんとかなりました。低速は苦手ですが、バイクに乗っていなくても幼少時平均台から落下しないことはなかったくらいなので、特に「落ちたらダメ」系の種目がダメみたいです。


S字狭路応用走行は・・・なんで出来たのかよくわかりません。スマートなVTRと、普段からびびってバンクさせられない私の走り方が奏功して、普段と全く同じ走り方(アイドリングを下げていたのでかなりぎくしゃくはしましたが)をした結果減点もなく接触もありませんでした。


コンビスラは、祈るような気持ちで2速にあげることが成功した瞬間、もう思い残すことはないというくらい満足。VTRの2速はため息が出るほど前にすすまないので、ほとんどブレーキは使わずに、ラインもパイロンとパイロンの間でカラダをなげだす方向を変えることだけ考えて大きなS字で通りましたが、今年は基準タイムが割りと緩かったらしくなんとか基準タイムが切れました。師匠曰く、「ジムカーナのときよりバイクが寝ていて驚くほど攻撃的だった。直スラなんか倒しすぎで無駄があった」そうです。


自車両に乗り始めてから一度もバンクで接地したことがないという不名誉な自信があったために思いっきり寝かせて走れたことが奏功したのでしょう。また最後のパイロンをすぎてからゴールに飛び込むまでアクセルを緩めない、自分のブレーキングを信頼してゴールに飛び込むことができたのは、普段の練習のおかげでしょう。


コーススラは、比較的最初のほうの出走だったために「雨の降りはじめで路面が濡れつくしたばかり」というありがたくない路面でしたが、最後のほうに出走した人は完全な水溜りと豪雨の中だったので、どちらもどちらでしょう。


安全運転大会なのに慣熟走行でタイヤを暖めることをさせずにスラロームのようなスポーツ走行を走らせるというところに矛盾を感じますが、普段はこの季節であれば気温も高く、慣熟走行の必要はないのでしょうね。四輪コースが空いているので、10人くらいまとめて先導者をつけて四輪コース1周でもさせたらタイヤもエンジンも温まって安全に走行できるのに、と思いました。


雨の中の練習はさんざんやっているので別に恐怖感はありませんが、自分のVTRはお世辞にも雨に強いとはいえないハイグリップタイヤなので、この冷たい雨の中、数時間放置されていきなりスラロームはかなり危険。アクセルの開け始めだけ気をつけて、バンクしながらあけていくのはやめよう、とだけ思いました。


自分は公道ライダーではないので、幸か不幸か、公道にある様々なペイントや排水溝などがどんなに滑るのかを身を持って知らず、乗らないに越したことはないが、仮に乗ってもとりあえずバイクを立てた状態で乗っかる分には問題ない、と判断。


慎重ではありながらも意識しすぎることなく臨んだのですが、やってみたらとっても滑りました。慣れない低いアイドリングにぎくしゃくしながら、スタート直後の横断歩道ですべり、外周に出るところのゼブラゾーンですべり、あの短いコースでほとんど滑りっぱなしでした。さすがにこれだけフルウェットだと、午前中のコンビスラのように元気にゴールラインに飛び込むことはできず、基準タイムには100分の2秒足りませんでしたが、慎重に走ってこれなら上出来でしょう。


途中にも書いたように、「結局普段練習していることしか出せない」ということに落胆はしましたが、逆に言えば、「普段練習している成果は確実に出せて、予想以上の成績だった」ということに自信もつきました。付け焼き刃の練習も、しなければもっとたくさん減点をもらっていたでしょうから、少なくとも成果はあったと思います。


来年の大会に出るのであれば、警察系講習会に行って苦手な低速バランスの練習をちゃんとやって、普段の自転車での走行でも法規走行を意識して練習し、もっとよい成績を出したいと思います。


ま、何にせよ、念願かなって自車両で安全運転大会に出場できて、軽量・スリムな車体・優秀なハンドル切れ角の万能な相棒に助けられてまさに夢見たとおり「二人三脚」で頑張った!という実感があるので満足です。


納車してから15分しかつけたことのないぴかぴかのミラーも使ったしオドメータ2000kmちょっとのうち数kmしか使ったことがないであろう2速以上のギアも使ったし相棒も満足でしょう。


最後になりましたが、周りの選手の皆様は、スラロームも、低速も、法規も、当たり前ですが「オールマイティ」で、しかも今日一日のために頑張ってきたという気迫や真剣さが伝わってきて、すごいなぁ、かっこいいなぁと思いました。脱ペーパーライダーを目指すなら、こういうオールマイティなライダーになるための練習を積まないとダメなんだろうなと。


大会に向けて、ほんの2週間でしたが、まるで公道ライダーのような練習が出来て、念願の安全運転大会に自車両と一緒に出場できて、とても楽しい一日となりました。競技のフィールドは違えど、「全然練習してないから・・・」とか変に謙遜することなく、練習の成果を全て出そうと頑張っている人たちの姿はとてもかっこいいし、勉強になります。よい刺激を受けたことを糧にして、自分もまた練習頑張ろう!と思いました。


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