09/13(日)D杯#4@桶川

マシンも絶好調。
タイヤも新品。
体調も絶好調。
天気も最高。


前日の練習会では8の字GPではじめて30秒台に入って、スキルも着実に上がってきているはず。
往路の車内では前日の練習会での「よいイメージ」の動画を繰り返し見て「私はデキル、デキル」とイメトレ。
今日こそは!絶対トップタイム比120%をきる!


と思ったらいきなり車検に通らない。
ブレーキランプ切れ。

前日の練習の最後に派手に転倒した後走らせていなかったので、転倒の衝撃で何か切れたか壊れたかと真っ青になりました。・・・しかし線には問題なく、球切れの模様。周囲のシード選手が新しいのを提供してくださったおかげで無事車検通過。皆様心配をおかけしました。私のような若輩者のために皆さんで原因究明&パーツ探ししてくださって、感激しました。本当に本当にありがとうございました。


気を取り直して、コースウォーク。


遠くまでいって戻ってくる分には誰でも通れるが小さく回ろうとするときつい、のではなく、「そこ以外に通りようがない場所が狭い」というはじめてみるレイアウト。スリムなVTRには有利。


長い直線はあまりなく、ギャラリー側の直線もVTRは傾けてアクセルをあけながら進入できるが、大きいバイクは速度を落とさざるを得ないと思われるのでVTRでも勝負になる。D杯らしく270度ターンが多いけれど、細かいところも多い。全体的にスリムな軽量車が有利なレイアウトにみえます。


今までは回転やフリーターンが多いとそれだけでタイム比が落ちる・・・とやる前から自信をなくしていたけれど、BT003Type3をはいてからの私は、たぶん回転1個につき0.5秒はタイムがあがっているはずなので、アケアケコースよりはいける、120%切れる、と感じました。コースも覚えやすく、すとんと頭に入ってきて、出走前の不安もなし。

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【第1ヒート】


いつも練習会では回転やフリーターンが決まるのに出走前の8の字になるとできない・・・というのは、バンク角が足りないから。出走前のウォームアップで、コーススラロームが苦手なゆえにタイトターンをしっかり丁寧に曲がろうとブレーキを使いすぎてしまい、ブレーキに頼ってバンク角が浅いままに出走前の8の字に入ってしまう、というのがいつもの敗因だと自己分析済みだったので、今日の戦略は、とにかくブレーキを使わないようにしてバンク角重視で猛烈にウォームアップを走る!


ブレーキなんぞ練習しなくとも、スタートしてギャラリーに向かってアクセル開けたらいやでも渾身のブレーキをかけたくなるに決まっています。


というわけで、速い人を見つけて後ろにつき、「ブレーキに頼るな!バンクバンクバンク!曲がり始めた瞬間にタイヤのエッジを地面に突き刺せ!」とぶつぶつつぶやきながらウォームアップ激走。


そして出走前8の字へ。パイロンを見るとブレーキを使ってタイトに回りたくなる気持ちをおさえて、ここでもハンドルを切ることやブレーキをかけることではなくバンク重視。回転はほとんど練習しなかったけれど、ここで半端に練習して「できない?!」とパニックになって出走するよりぶっつけ本番でいこう!


そして出走。ところが、スタート地点前のセクションが終わって市街地に入ったところで、なんらかのトラブルにより再出走になったらしくマーシャルに止められます。


再出走は分かったのですが、コース走行中に止められるのは初めての経験で、すぐに止まるべきなのかこのまま走っていいのかわかりません。速度を落としながらも、「せっかくのチャンス、いけるところまでいく!」と思って走りだしたのですが、団子セクションが終わったところでストップ。前走者の転倒でした。NLはあまり転倒がないのではっとしましたが、立ちあがってバイクを押していらしたので怪我がないようだとわかって安心しました。

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【第1ヒート2回目】


そしてマーシャルの指示に従ってスタート位置に戻り、すぐに出走。


特に集中力が切れた感じもなく、1回目とおなじようにいいかんじでスタートできました。スタートしてすぐの3連続Uターンは、苦手意識の塊、 HMS中級のバリアブルのスタートを彷彿とさせるけれど、チーム練でいつもやっている8本パイロンの成果か、「直線&急ブレーキ&減速しすぎてバイクが立ったままむりやりターン」ではなく、スピードを落とさずに傾けはじめを早くして飛び込んでいけた気がします。


直スラへ飛び込むところは、スピードを落とさずに大きなラインをとるか、入口に向かって最短距離をとるか若干迷って、中途半端に真ん中を選択してしまったのが悔やまれます。


市街地コースもいつものように「コーナーがきてから急ブレーキをかけて曲がる準備」ではなく、傾けはじめを早くしてスピードを落とさないように飛び込んでいけたかな。


さて、よかったのはここまで。


団子セクションの入りはちょっと大事をとって振りすぎたかなぁと思いながら、折り返し地点の苦手な左ターンが全くフルロックに当たらないので嫌な予感・・・


でも次のライン通過で右の270度ターンがあるから、ここで落ち着いていつものように得意な右の小回りで自信を取り戻す!・・・あれ?右の270 度ターンもなんかタイヤが地面に食いつかない・・・。これってやっぱり「練習会ではできたのに大会になったらフルロックに当たりませんでした」パターン?


クローバーセクションはスリムな車体のお利口VTRのおかげでさしたる苦労も恐怖もなく通過。オーバルは、昨日の練習会のタイムアタックバンク角の浅さが悔やまれたので、特にバンク角が浅くなるところを必死におさえつけて、まあ私にしてはあまり遅くならずにいいかんじで通過・・・。


問題はガッツ8の字。さっきの右270度ターンの調子でいくと、コースウォークのときに描いた強気ラインじゃたぶんだめ、ゲート通過できなくてMCになる。事務茶屋の海ほたるセクションの不名誉な思い出が脳裏によみがえります。


左に振るだけじゃなくて奥にもマージンとらなきゃ・・・。そして右もだめ、左もだめ。想定していたよりも向きが変わるまでにはるかに時間がかかってすっかり自信喪失。


その後に続く270度ターンは、せめて右だけでもいつものように、と思ったけれど全然タイヤが地面に食いつく角度までバンクさせられず。進入のラインはイメージしたとおりなのに、「ここでフルロックに当たる予定!」のところでいつまでたっても当たらない・・・。2個目もだめ、3個目もだめ、4個目もだめ・・・


足をつきそうな不安感など微塵もなく、向きが変わるまでの長い時間をじりじりしながら待ち、回転をこなし、ゴール。それでも前半のスラローム部分がいいかんじだったから結構いいタイムだったりして・・・と望みをかけるものの読み上げは54秒。


呆然。スタート前に耳に入ったタイムでは、NLトップはたぶん50秒台のはず。


第1ヒートリザルトを見てみると、予想はしていたものの上位4名と全く勝負できない、4位に3.5秒差のクラス5位。回転が全部決まれば2秒はUPできると思うけれど、それでもはるか届かず。しかも回転もできるのか自信がない・・・。

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【昼休み】


せっかく新品タイヤを入れたのに、どの角度でタイヤを接地させるとがっちりフルロックが決まってバイクが安定するのかもちゃんと肌で感じて知っているのに、そのよさを引き出すところまでバンクできなかった。


ぬああああーーーーーー
この!チキンハートを!!わしづかみにして!!!捨ててしまいたいーーーーー!!!!


出走前とはうってかわって、ずぶ濡れの犬みたいにしょんぼりしながら上位選手の走りを見てせめてライン取りでも研究しようと観戦エリアへ。


ふらふらとウォームアップコース外周を歩いていると、正面から歩いてきた先生に遭遇し、開口一番「まあ悪くないよ」といわれますが、どうみても「慰めている」顔です。「後半の270度からはなんかカクカクしてたけど、前半はよかった」といわれ、前半はいいかんじだとおもったけどやっぱりよかったのか、と少し元気が出ました。


チームメイトの皆さんには「最近調子よかったのにどうしちゃったの?」といわれ「第1ヒート?あれはなかったことに・・・いや、あれは・・・えーと・・・影武者です。影武者が走ってました。第2ヒートは本人が本気で走りますよ」などと強気を装ってみたものの(どんなNLだ)勝算ゼロ。


ここのところ練習会でも回転では特にあれこれ小細工せずとも「とにかくバンク!」と思いさえすれば十中八九できていたので、できないときにどうやればできるようになるのか、というアイデアが全く沸かない。ウォームアップでバンク重視、これは間違っていないはずで、事実前半のスラロームはそれでいいかんじだったのに・・・。


前日の練習会での「模擬大会」でも2本のタイムアタックでちゃんと回転が決まったので、「よし、これで2本しか走れなくても回転が決まるようになった。大会でもいける!!」と思ったのになぁ・・・。


とりあえず1個思い当たる節があったので、タイヤの空気圧を下げてみました。Type3をはいて以来、いつも冷感1.7&1.8にセットしているのですが今日は久しぶりに暑かったので、ノービス走行のあと昼休み含めて合計2時間以上放置していたのに1.9&2.0まであがっていました。ウォームアップも激走したので第1ヒートの本走行の前はこれ以上に上がっていたに違いありません。


コンマ2も一気に落とすのにちょっと不安を感じましたが、切れ込むハンドルでスラロームを走るのに慣れる練習はしてきたので、低速優先!と1.7&1.8にセットしなおしました。


「よーしこれで第2ヒートは魔法のようにハンドルが切れちゃうぞー(棒読み)いってきまーす!」とチームテントを後にします。

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【第2ヒート】


でウォームアップ。なかなかNLがコースインさせてもらえずじりじり。やっとコースインできた後は、第1ヒートと同様にバンク角重視で激走。空気圧を下げたことによる走りづらさは感じません。むしろ、小さな島のタイトターンで、ブレーキを余り使っていないのに接地面がぐいぐい地面に食い込んで向きを変えてくれる感じがします。イイ!


そして8の字。第1ヒートとは作戦を変えて、今度は回転!回転!回転! ひよってバンクできずにバイクを立ててしまったときでもフルロックできるように、バイクが立った状態でも無理やりハンドルを切ってフルロックする練習もしました。


でも本当はむりやりハンドルを切るんじゃなく、タイヤの一番安定する部分を地面に当てたい! 無理やりひざ下で押し込んで安定するところは分かったのですが、今度はリアブレーキの踏みすぎなのか、360度回転する間にバンク角が浅くなったり深くなったり、激しく上下してしまいます。速度も遅い。でも力みすぎなのかリアブレーキの調整ができない・・・。


結局調子を取り戻す前に出走。こうやって自信をなくしてスタートするのが一番怖いのです。


そうはいっても前半はいいかんじでいけます。ライン取りを変えたところは4つ。3連続Uターンから直スラに入るところ、市街地から団子セクションに入るところ、市街地から直線に入るところ、クローバーセクションへの進入。全て、第一ヒートではマージンをとりすぎたので、VTRのスリムな車体を信じて最短距離でスピードを落とさずに、手前からバンクしたまま飛び込むことにしました。クローバーセクションは、周りの制約パイロンに惑わされずに、要所要所のパイロンだけを見てオフセットと直スラの組み合わせだと思って攻略。


ライン取りを変えたところはどれもいいかんじでした。しかしよかったところここまでー。


またも回転と270度がことごとく決まらず・・・右回転は、出走前8の字で応急処置として練習したように、無理やりハンドルを切って強引にフルロックしましたが、そのせいでバイクが起き上がってラインが膨らんでしまいます。左はロックにかすりもせず。タイムは・・・1'53.329・・・


やはりタイムはそれなりに「できたことの分しか上がらない」ので、タイムを聞いた瞬間にタンクの上に崩れ落ちました。

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【課題とか】


狭い練習会場でのタイムアタックでは、回転、また回転、みたいにレイアウトがこまごましていて、速度がのらないので進入のスピードを調整しなくてすむ。だから、そこで練習するのは「低速でバンクさせるという恐怖を克服すること」であって、それさえできればフルロックにも入って当然。はじめて走るコースで進入のスピードを作ってバンクしながら回転に入っていくのはまた別の課題だ、というのはわかっていました。


しかし、最近の練習ではそこそこ長い直線のあとの回転、というコースでも一発目で綺麗に決まるようなことが多かったので、そのスピード作りもできるようになったと思っていました。


でも、いくら回転にいたる前にそこそこ長い直線があっても、周りの縁石や制約が目に入り、自然と強いブレーキをかけているんですよね。だからなんとなく回転の進入に適したスピードになっていて、何も考えていなくてもうまいことちょうどいいスピードができる。


何もないだだっぴろいところに黄色いパイロンがあって、そこに速度ののった状態で入ってきて、自分がフルロックにあてられるスピードとバンク角を作れるかっていったら作れないんだ。その練習はしていなかったんだ。


っていうことを痛感しました。


D杯では、HMSでいう「新コース」上に回転や270度ターンのパイロンが置いてあるので、自分のブレーキングの目安になるような制約は何もありません。パイロンに対してどこでどれくらいのブレーキをかけてどのくらいの速度に落とせばいつもの回転ができるのか見当がつかなくて力んで突っ込みすぎ、フルロックに当たらないので焦って自信をなくし、次のセクションではバンクもできなくなる・・・。


できた気になっていたこと、これから練習しなきゃいけないこと。という課題は見えました。


かわりに苦手だったコーススラや大きな旋回は大分練習の成果を出せるようになったし、そういうセクションで練習の成果を大会の1ヒート目で出せるようにウォームアップではどう走ればいいか、と考えて、それは正しかったな、と実感できました。


あと、スタートがよくなった、と先生にほめられました。流れ作業でポンポンスタートさせられたので、かえって回転数をいくつまであげて・・・とタコメータに釘付けになることなく、音を聞いてシグナルにあわせて飛び出せたのだと思います。(たぶん8千回転くらい)


フルロックするまでもないけれどタイトに進入したほうがいいところでは、以前はバイクを立てて強いブレーキでむりやりタイトに回っていたのだけれど、深いバンク角で地面を押し出し、蹴りだすようにして向きが変わる感じが分かりました。


いいところ、練習の成果を出せたところも複数あったので、これはなくさないようにしながら次の練習をします。

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【リザルト】

第1ヒート 1'54.912 ペナ0
第2ヒート 1'53.329 ペナ0 (ベストタイム)
121.18% NLクラス5/13位 総合125/151位


D杯でのタイム比はわずかに更新したものの、認定大会自己ベスト更新はならず。目標の120%切りには遠く届かず。


リザルトは、生タイムで6位、最終リザルトで5位。生タイムで6位、が問題で、1位との間は4秒、5位との間は2秒。壁が・・・。


でも。納得いかない走りでも、表彰されてチームの皆さんが喜んでくれるのは本当にうれしいです。


結果がよくても悪くてもみんなでわいわい、楽しい大会^^ 特に参加人数も多くてD杯は本当にお祭りですね。


次のJAPANまでにもっと集中して練習して、どんなコースでもNL上位陣ともっと競る!まともに勝負できるようになる!そして次こそは!120%切る!!!


またまた長くなってしまいましたが何人ついてきてくださっているでしょうか。そんなかんじでこれからも練習会、大会でご一緒させていただく皆様、宜しくお願いいたします。


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