03/20(金)自主練

現在の私のステータスは、コーススラに対する恐怖心は少しなくなったもののフロントブレーキが全く使えておらずコーススラもこれ以上速く走れない、8の字もこれ以上コンパクトに回れない、全く頭打ちという状態です。


しかも先週は土日ともに練習しませんでした。土日ともに練習して現状維持がやっとなのに。事態は最悪です。


フロントブレーキを使えないという事態をなんとかすべく、先生が、ある程度タテの長さのあるスペースで、まっすぐ走って40km/hくらいのところから急制動、それだけやってごらん、という課題をくれました。


HMS入門でも警察系講習会でもやる課題です。


ところが全くお話になりません。渾身の力でフロントブレーキを握っているつもりなのに、全然フロントフォークが沈んだ形跡がありません。先生から「フロントロックするまで握りこんでブレーキの限界をカラダに覚えこませる練習をしてごらん」といわれ、目標をフロントロックするまで握りこむことに絞りますが、全然ダメ。


情けなくなってきて、「握りこむ量は足りているけれど早さが足りていないんじゃないか」と思い、ON/OFFスイッチのごとく一瞬で握りこむようにしてみました。ようやく先生がやっているようにシューと音がしてロックする感覚が伝わってきます。怖いけれどこれでとりあえず課題は1個クリアできた・・・と思っていると、次にフロントロックした瞬間、ハンドルに力が入って思いっきり転倒。


「ハンドルに力が入ってバランスをくずさなければロックしても転ばないはずなのに・・・」と言われて練習を繰り返しましたが、フロントタイヤの「シュー」というロックの感覚が伝わってくると同時にさっきの恐怖がよみがえってきて涙がボロボロ出てきました。


「そんな泣くほど怖いならもうやらなくていいよ」と先生に言われ「ホラこんな風に握りこむ量を増やしていってどこが限界なのか探る練習なのに一瞬でガツンとブレーキかけてロックさせるんじゃ意味ないでしょ」 と先生が見せてくれる見本のフロントロックの音を聞いただけで転倒の恐怖がよみがえってきてまた涙が・・・。(自分で書いていてうざいです。すみません)


こんな有様だったのでとりあえず握りこんで限界を探る練習はひとまずおいて、今度はストップアンドゴーでブレーキングフォーム・先行動作が出来ているかどうかのチェック。


ここでも今まで自分がやってきたフォームをイチから変えることになりました。


「動作が遅いしくねくねしていてカッコ悪い。先行動作が必要なのになんでブレーキした後に動くの。フロントフォークが沈んでも自分の頭の位置が動かないように体を起こして先行動作をするのに、ブレーキにあわせてフロントタイヤにのしかかっていたら意味ない。フロントタイヤにのっかるようなポーズをしてもそんなものでかかる荷重は微々たるものだって自分のフロントフォークが沈んでないの見て分かったでしょ」


おっしゃるとおり、自分が今まで意識していたブレーキングフォームはこんなかんじです。
フロントブレーキをかけたときに(まあ全然かかっていなかったわけですが)フロントタイヤに荷重をかけるためにフロントタイヤに一瞬のしかかるようにして、かつリアロックしないようにリアに荷重を移すために乗っかったフロントタイヤを地面に押し付けながら前に押し出すようにして後ろにドンと体重移動、この際目線の位置が変わらないように頭の位置を変えたり胸を起こしたりせずにおなかを後ろに引くかんじ。


これは、リア荷重がうまくできなくてすぐリアブレーキがロックしてしまう、と悩んでいた去年の11/8のHMS中級できっかけとなるアドバイスをもらって、自分なりに「こういうことか」と解釈してフォームを決めて、以来ずっとカラダにしみついてきたフォームです。


これを、ブレーキをかける一瞬前にこれからブレーキをかける量(フロントフォークが沈む量)を見込んで頭の位置が変わらないように胸からカラダを起こして、思いっきりフロントブレーキをかける、というフォームに改造します。


カラダの動きも、タイミングも、今まで意識していたものと何もかもちがうのでこれはまた別の意味で泣きそうになります。


半ば自棄気味に、腕の中でバイクだけ先に走っていってしまうんじゃないかと思うくらいのタイミングで先行動作をしてブレーキをかけるとようやく「そう!」と先生から褒めてもらえました。少しでもブレーキが遅れたら逆にアクセルを開けてしまって文字通りバイクだけすっとんでいってしまいそうです。


今度はストップアンドゴーのタイミングを短くしてそのタイミングをカラダに叩き込みます。


「じゃあそれを踏まえて8の字」といわれてこのブレーキングフォームとさっきさんざん練習した強いフロントブレーキを使って8の字練習をするわけですが、今度は新しいブレーキングフォームに気をとられて他の全てがお留守になり
「全然フロントフォークが沈んでない。あとまた上半身が全く動いてない。ジムカーナ始めた時から全く変わってない。同じこと何度も言わせないでね」
といわれました。


先行動作のおかげでいつもよりも早く旋回の先、つまり後ろの方が見えるようになったので、上半身は動いているつもりだった、というと
「そりゃあれだけ目をぎょろぎょろ動かせば視界も広くなるよ」と両断。


「あとハンドルフルロックにしてないのは意識してやってないの?それともできないの?」
意識する余裕もないし多分意識してもできません・・・。


そしてついに、
「そんなに楽しくなさそうに練習するならもうやめる?」


自分の整備や練習の時間を削って厚意で教えてくれている先生に対して、言われていることは全て正しいと分かっているのに「そりゃ次から次に出来ないこと指摘されて、1個だけでも直すのに時間かかるのに全部いっぺんに出来るわけないし、楽しくないよ!」と思って反抗して無言で練習を続けるという無礼なことをしてしまいました。


「お稽古ごと」でもなく、「お客様」でもなく、自分がうまくなりたいという意志があり、人の意見を素直に聞く姿勢があるという前提で、周囲の人が自分の時間を削って惜しみなく教えてくれるのがジムカーナの世界だって分かっているのに・・・。


先生、申し訳ありませんでした。


とにかく、翌日に大会直前練習会、翌々日にはD杯開幕戦を控えて、メンタル最悪、当然ライディングも最悪、ついでに師弟関係も最悪、の状態で終えた練習でした。この日の夜中に、私のフルメタルスタマックは柄にもなく胃痙攣を起こし、「月曜日に会社に行こうとするとお腹が痛くなるサラリーマン」みたいな状態で、フロントロックで転倒したところがなんか大きい怪我になってD杯お休みするためのいいわけができないかなぁと真剣に思って翌日の練習会を迎えたのでした。


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