02/22(日)ジムカーナ練習会@アクセルモータースクール(8の字練習)

さて、後半は8の字練習の感想、反省、課題についてメモしておきます。


(4)回転が安定して出来るようになったこと


これはちょっと収穫でした。でも、後述しますが、これ単独では成長であり成果だったのですが、あまり先につながらないものでした。


出来るようになったと感じたことは以下の2点です。
■アクセルを開けたさずに、アイドリング+リアブレーキのみで失速せずに通れる進入速度とバンク角が少し体に身に付いた。
左旋回でセルフステアを妨げないポジションを作れるようになった。


今までは8の字の途中に回転を入れると、ハンドルが切れていくのを妨げずにフルロックまで切れた場合、スピードが落ちすぎてしまってほぼ確実に足をついてしまっていました。逆に足をつかずに回りきれた場合はフルロックにはなっておらず、しかも自分でどちらの回り方をするか選べない、やってみないとわからないという有様でしたが、かなり改善され、自信がつきました。


何を変えたかというと、旋回の内側の肩を入れるのではなくて、足元でバイクを寝かせる(内側の足でバイクに足払いをかけ、外側の膝でタンクを上から押し込む)ような意識を持ってやってみたのです。その結果ちょっとだけバンク角が増えて、スピードが以前よりも少し高い状態ですとんとハンドルが切れるようになってそれ以上ブレーキをかけなくてすむようになり、今までよりもちょっとスピードが残っているのでハンドルが切れていっても恐怖感なく、足を出さずに耐えていることができました。


また、8の字にしろ回転にしろ、左旋回ではハンドルをおさえてしまって切れるのを邪魔しているという意識があったのですが、どうもそれは、ハンドルが最後まで切れた時に外側の手が届かなくなってしまうのでおさえて切れないようにしていたようなのです。メンタルだけが原因ではありませんでした。


右旋回では遠いほうの外側の手は左手で何の仕事もないので、しっかり握るのではなく触る程度、右手一本でハンドルを旋回の中心に引き込む感じで引いて、フルロックになったところで維持、ということが自然に出来ていたのですが、左旋回だと右手はスロットルを開けたすという仕事があるかもしれないので開けられるように握ってしまう、そうするとフルロックまで物理的に切れないという状態でした。


これが、前述のように少しバンク角を深くして安定して回れるようになったことにより、アクセルを開けたさずにすむという意識が出来て、左旋回でも右手の握りを軽くして副えるだけにして、フルロックまでハンドルが切れるのを妨げない、ということが出来るようになりました。


これらによって、フロントブレーキをかけながらバンクさせて進入→上半身から力を抜く→ハンドルがフルロックまで切れたらフロントブレーキもリリース→アクセルに触らずリアブレーキのみで速度調節 というフローが体にしみついて、安定した回転が出来るようになりました。


ただこれはあくまでも進入スピードが今までよりも少し高い状態で、今までよりも少し勇気をだしてバンクできた時、だけです。


8の字は路面がよいところにパイロンを置いているし、何度もやっているうちに進入スピードも高めに維持できるようになるのですがのですが、いざこれをタイムアタックコースでやろうとすると難しかったです。速度を落としすぎずにちゃんとバンクさせられれば遠心力で安定するのですが、速度を落としすぎてバンクさせずに回転しているとバイクに「ただのっかっているだけ」みたいになってしまい、路面が荒れているところを通るとすごく車体が不安定になるのを感じました。


タイムアタックのラストの4連続回転は、ずっと馬鹿の一つ覚えのように次の回転にスムーズにつなげられるところを選んで回転していたので同じところでずるずる滑っていたのですが、4巡目のタイムアタックの途中でようやく頭を切り替えて、回転の軌道の上に荒れた路面が来ないように、パイロンを入口にしたり、パイロンを中心にしたり、パイロンから離れたところを入口にしたりした結果安定して回れるようにはなりましたが、対症療法だったとおもいます。


(5)恐怖心なく安定して走れるようになった=調子がいい、とおもっていたら、バンク角も速度もフォームもライン取りも全部ダメ、と先生に一刀両断されて愕然としたこと。


(4)の回転が安定して出来るようになったこと、フルロックを妨げないようにハンドルから力を抜けるようになったこと、はHMSバラ1で片手で定常円旋回をやってみよう、というような課題を自分に課している時ならばおおいに成長なのですが、ジムカーナ的には非常に問題がありました。


減速と脱力のために体がバイクから離れて起き上がってしまっているんですね。目線の高さはなるべく変えないように気をつけているのですが、上半身がぐっと引けてタンクやハンドルから離れてしまっている。


先生に8の字をみてもらっている間に、「外側の手でハンドルを押し出すようにすればロックもとけずに安定する」といわれたのですが、今日出来るようになったやり方でまずフルロックを作ると、ハンドルには掌はほとんど触れていないのでハンドルを操作できないし、ハンドルを操作しようとするとハンドルをおさえてしまってフルロックにならない。


「先生!大変なことに気づきました!フルロックにすると物理的に外側のハンドルに手が届きません!」とびっくりして(リアルに)報告すると、「だーかーらー。それはバイクから離れすぎてるからだって。」と呆れられました。たしかに前回の事務練のときにも、リーンアウトでバイクを寝かせるのが怖いのは上半身がおきて地面から離れているからバイクが余計寝ているように感じて怖いんだ、だからもっと前かがみになってハンドルに近づくように、といわれていたのです。


「姿勢を低くしろって言ったのに腰が後ろにひけて頭が低くなっただけでハンドルに近づいてない。もっとハンドルに近づいて前かがみのままリーンアウトにする、肩のラインとハンドルを平行にして肩でハンドルを回す。回転の前にそのフォームで8の字やらないとダメ」


腕が「届かないから副えるだけ」を続けていたのでは、この次の段階に進んで「ハンドルが切れるのを待つのではなく、切れる前に自分で切って無理やりフルロックにする」というのも出来ないし、「フロントブレーキをガツンとかけたままフロントに加重をかけっぱなしで回る」こともできないし、「ロックがとけないように外側の腕でハンドルを押し出すように圧力をかけておいて安定させる」こともできないし・・・。ともかく、回転中にフロントで何も仕事が出来ずに、ただバイクに乗っかっているだけになるのです。


「フルロックしてなくてもせめてもっとバンクさせればもっと速く回れるんだけど」と先生にいわれた時には「今日はいつもよりバンクしてるのに!速く回ってるつもりだったのに!」と愕然としたのですがまた、いつもよりもバンクしているように感じたのは、上半身がおきていてバイクがより旋回の中心に吸い込まれていく感じを強く感じたからかもしれません。また、視線が近く地面を見てしまっているので、余計吸い込まれていく印象が強かったのもあるとおもいます。


「まあ前よりは小さく回れるようにはなったんじゃない。遅くなったけど」「(11月の)ふじの会のときの回転のほうがずっとよかった」といわれ、11月は初めてフルロックの回転の練習をしたときだし、まだそのときはバンクさせてハンドルが切れなくて、バイクを直立させたまま無理やりガツンとフルロックにしていたんだし、当時は得意な右旋回しかできなかったし、いっぱい練習して、左右ともに自然にバンクしながらフルロックに出来るようになったのに、劣化しているといわれてショックが隠しきれませんでした。


けれでも、練習の後、反省会をして落ち着いて振り返ってみると、「このやり方で練習を繰り返して精度を高めても、恐怖心はなくなるかもしれないけれどこの次につながらない。だから別のやり方を練習しなきゃいけない」ということが納得できました。


次に練習するときには、上半身の脱力とセルフステアに頼らないで、まずは外側のハンドルを手で押し出せるようなポジション作りをして、その状態でフルロックにして、維持できるような練習をしようと思います。


また、ライン取りについても「8の字のライン取りが全然ダメ、前回教えたのに元に戻ってる」、と指摘を受けました。「自分はちゃんと外側から入ってる。出口にパイロンが来るようにしてる、出口でパイロンを引っ掛けることもあるけど、旋回半径が小さくなったのは悪いことじゃないはず!」とおもっていましたが、私の8の字はパイロンを中心にした旋回半径を外側にずらしただけだったのです。


本当は斜め奥にずらして、横軸だけでなく縦軸の上でもパイロンが出口にならなくてはいけないのに、私は横軸しか意識していなかったので、パイロンの手前から傾け始めて、パイロンをすぎてからアクセルを開けていました。8の字のたての空間の使い方がなってない、といわれていたのだということがようやくわかって、これも納得できました。次はパイロンのもっと奥からブレーキングと旋回を始めて、横軸の上でも縦軸の上でもパイロンが出口になるようなライン取りを意識します。


うまい人がひっかけるパイロンと、下手な人が倒すパイロンでは方向が違う、という解説も目から鱗がおちました。たしかに朝のマーシャルをやっているときに見た上級シード選手のパイロンの引っ掛け方はその通りだ!


首だけで後ろを振り返る癖もジムカーナを始めた頃からまったくかわっていないし、後ろを向いているつもりでもただリーンインになっているだけだし、HMSのとき以上にバイクが寝ていないし、リーンアウトをやってみろといっても出来ない、普通初心者はリーンアウトはできてリーンウィズやリーンインができないものなのになんで?・・・と、この日ダメだしされたことを数え上げればキリがありませんが、メンタルも大きな原因だとおもうので、他に出来ることが増えてくればもっと挑戦する気持ちがわいてくるとおもいます。おもいたい。


(6)やっぱりジムカーナの練習をする以上、「速く走るための練習」をしなきゃだめ、だと痛感したこと。


「VTRは旋回速度を落としちゃいけない車両だから、回転以外ではフルロックは必要ない、フルロックが出来ないのはダメだけど、出来るようになった上で、流れるようなライン取りと旋回速度を落とさずに走ること、つまりバンク角を深くすることが必要」というのは自車両を買った時からずっと言われていたのですが、事務練でタイムアタックをするようになって、どうしても恐怖心なく通れるようになりたい、とおもう気持ちが優先して、細かいところをハンドルを切って通る練習ばかりしてしまっていました。


1ヶ月ぶりの事務練だった相模湖練でもウォームアップコースがなく、今日もウォームアップコースを走ったのは2回だけでした。・・・ジムカーナを始めたとき以上に遅くなっている気がします。


ジムカーナを始めたときは、細かいところが全然通れないからせめてアクセルだけはあけよう、大きなRの旋回では速度を落とさないようにしよう、と苦手なりに努力していたのですが最近はスピードを落とさないように走る努力すらしていなかったとおもいます。まだブーツのバンクセンサーだってピカピカです。


苦手な練習をしないで、恐怖感なく出来る練習だけして、相対的に「前に比べればちょっとは成長した」と思えるところだけを見つけて自画自賛していたのでは、いつまでたっても、気持ちは初心者のままで甘えて「ああ今日もタイムアタックコースが完走できてタイムが残った。ああよかった」で終わってしまいます。


「自車両に乗れる機会の増大」を餌にジムカーナを始めた頃はまさにトラの穴に放り込まれた感じで、悲壮な決意で毎回の練習会や大会を乗り切っていて、自分がジムカーナをやりたいのかどうかも正直なところ疑問でしたが、今では、客観的な成長の指標があるジムカーナの練習にとても魅力を感じていて、やめたくないとおもっています。


130%前後で精神論を語っても仕方ないので、総括として具体的な課題ですが
■とにかく苦手なコーススラを走り込む。がんばってバンクさせる練習。
■間隔の狭い8の字で切り返しを早くする練習。
■フルロックの状態でも自分でハンドル操作をしっかり行えるポジション作り。
■8の字で、横軸上でも縦軸上でもパイロンが出口に来るようなライン取り。


この辺を重点的に次回は練習したいとおもいます。


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